リレーコラムについて

木の横に立つ男(1999)

小島曜

萩原さんから電話がかかってきてちょっとびっくりしたっていうか、
すごい久しぶりに話しても萩原さんって全然かわんないなーって思った。
会社に入って配属された10年前、僕の師匠はいまやシンガタの黒須さんで、
萩原さんは僕の二つ上の先輩として黒須チームにいた。

当時の黒須チームはものすごい大所帯で、いろんな人がいたんだけど
CMプラナー(博報堂ではCMプランナーの名刺にCMプラナーと
書いてある。プラナーってなんだか植物の名前っぽいっていうか、
南の方の調味料っぽいっていうか、いなくなってしまったンのチカラに
改めて恐れ入るっていうか、プラナーとだけ聞いてそれがプランナーの
ことだとわかる人がどれくらいいるのかなぁ。あ、会社批判とかそんな
ことじゃなくて、ある意味クリエイティブだなー、みたいな)いわゆる
CMプランナーの人が多くて、僕からしたらホントに良い先輩だらけで
自分の無力さに毎日泣いてたっけ。僕ってホントにだめだなーメソメソ。
あ。うそ、泣いてないです。

僕は会社に入るまで、絵を描いたりした経験がほとんどないような理系の
普通人間で、ましてやコンテなんて見たこともない一般人間だったんだけど
(っていうかそんなことしたことある人の方が少ないよね、マジで)
就職したからにはがんばって描かなきゃならない。
黒須チームのCMプラナーの皆さんはデザイナー出身の人も多くて、みんな
絵がうまい!自分の絵でプレゼンしたりしちゃうんだよね。(萩原さんとかに
なると萩原さんの絵でオンエアしたりしてるもんね。)
そんななか僕が最初に描いた絵がこちら。
http://picasaweb.google.co.jp/lh/photo/Pxya_Q2flQwQ16wZv4ssyQ?feat=directlink
これ、どういう状況だかわかります?
これ、木の横に人が立ってるのではなくて、道の横に人が立ってるんだな。
ひょろりと天に向かって伸び上がっているのが道ね、一反木綿でもなく
つるりとした木でもなく、道、ね。だってこれレースゲームのコンテのために
描かれた絵だからね。道の横に人が立つのは必然でしょ?
改めて見ると構図がムンクの「叫び」のオマージュになってる的な議論も
やっぱりなくて、頭の中で考えていることを自分で構成できないんだよね。
僕は友達があんまりっていうか全然いないっていうか、写真をとったり
とられたりみたいな経験もあんまりないから、目線と被写体のカンケーを
再現できないんだよね。
道はいったいどこから伸びてどこに向かっているのか?そんなこと考えた
こともなかったよ!
(あ、企画の内容については絵以上にひどかったです、はい)

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