リレーコラムについて

天然パーマですか?

山﨑博司

僕は見た目が、きこりとか、山伏とか、
最近ではコピーの影響もあり、鬼みたいだねと言われます。

その最大の原因は、髪型。
もともと直毛で、おしゃれのつもりでパーマをかけているのですが、
悲しいかな、誰にもパーマだと思われず、
会う人会う人に、「天然パーマですか?」と言われる始末。

「いやー、パーマなんですよ。」と言うと、
え?パーマしてそれですか?という、
微妙な表情をされてしまいます。

ただ、美容師さんにとって、天然パーマにみえる!は、
最大の褒め言葉らしく、
僕はその言葉を励みに、今日も仕事をしています。

そんな中、ちょっと勉強になることがおきました。

僕が働いているTBWA\HAKUHODO。
博報堂とTBWAの合弁会社で、外資系の広告代理店です。
もちろん、外国人スタッフの方もいらっしゃいますし、
日本の方も英語が堪能な方が大勢いらっしゃいます。

ある日、オフィスでコーヒーを入れていたところ、
日本語が流暢な外国人スタッフの方に声をかけられました。

「あのー、前から気になっていたんですが、…」
「はい。」
「その髪型…、」

きました、いつもの質問です。
ああ、今日もまた微妙な顔されるんだろうなー、
と思っていると…

「ナチュラルですか?パーマですか?」

予想外の聞かれ方です。

「え?あ、パーマです。」
「そうなんですね、ナチュラルにみえますね。」
「…あ、ありがとうございます。」

このとき、僕は、とてもいい気持ちになりました。
このナチュラル、という言い方。

天然パーマというと、なんとなくあまり良いイメージに聞こえないもの。
でも、天然パーマ ➡ ナチュラルと言葉を変えることで、
その人が持っている個性、という意味合いが強くなって、
天然パーマがいいものに見えませんか?

あれ?僕だけですかね?

試しに、先ほどのやりとりを、天然パーマにしてみると…、

「その髪型、天然パーマですか?パーマですか?」
「え?あ、パーマです。」
「そうなんですね、天然パーマにみえますね。」
「…あ、ありがとうございます。」

なんか馬鹿にしているような印象になりませんか。

僕は、そのとき、ああ、コピーの力だと思ったんです。
言い方を変えることで、受け取る印象が変わるなあ、と。

そんな自分の髪型から広告のことを考えてしまったお話でした。

一週間、つたないコラムにお付き合いして頂き、
ありがとうございました。

さて、来週のコラムは、
2014年TCC入会の同期、
パラドックスクリエイティブの久保馨さんです。
久保さんとは、TCC総会でいちばん初めに話した同期ということで、
お願いしたところ、
「来週は、ジャカルタなんですが、書きます!」
と言ってくださる、かなり男気あふれる方です。

その後、お願いしてまずかったかなーと思っていたところ、
ジャカルタ行きはなくなったそうです。

それでは、来週のコラム、お楽しみに!

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