リレーコラムについて

仕事は、受ける

渡辺潤平

TCCのサーバーの具合が悪いのか、
コラムを書いて、投稿ボタンを押しても、
なかなかTCCページに反映されないのですが、
毎日、書いています。渡辺潤平です。

渡辺潤平社になって、あっという間に5年が経ちました。
最初は面白半分だったり、
何だかよくわからないまま声をかけてくださる方が
多かったのですが、最近は「必要とされて」お仕事に
呼んでいただける機会が増えたように実感しています。
本当に、ありがたいことです。
ひとつひとつ、誠実に応えていきたいと日々思っています。

仕事は厳選して、ひとつひとつに全精力を傾ける人。
来た仕事は、まず引き受けてどんどんまわす人。

仕事に関しては、色んな考え方があるのが当たり前だと
思いますが、僕の基本スタンスは「受ける」。
声をかけていただいたら、よっぽどの理由や事情がない限りは
お引き受けします。
もっと数を絞ってやるべきだ、とか、
なんでもやりすぎだ、というお声をいただくことも多いです。
事実、僕もそう思います。
あとから「ああ、失敗したな…」と
反省することも、実はしばしばあったりします。
それでも、やっぱりお断りすることができないんです。

なぜか。
その理由は2つあります。

まず、どんな経緯であれ、声をかけていただいたことが
たまらなく嬉しいのです。もしかしたら僕の前に、
何人もの方に声をかけているかもしれない。もしかしたら、
誰が別の方が途中で抜けてしまった仕事なのかもしれない。
それでも、僕に声をかけてくれたということは、少なくとも
その瞬間、僕は誰かに必要とされているワケで。
そう考えると、嬉しくなって反射的に「やります!」と
お答えしてしまっている自分がいます。

それと、もうひとつ。
どんなお仕事のお誘いでも、その話を聞いた瞬間、
無限の可能性を夢想してしまうのです。
ナウシカがまるで金色の野に降り立ったときの様な、
そんな感覚です。この人、ちょっと厄介な案件なんですけど
とか言ってるけど、もしかしたらこれ、
自分のキャリアを代表する仕事に大化けするんじゃないか…
そんな誇大妄想を、毎回抱いてしまうのです。
いい加減、冷静になれよ。
いつも自分にそう語りかけるのですが、ダメみたいです。
でも、そもそもこの気持ちがなくなったら、
やっててつまらないですもんね。だから、仕方ないんだと思います。

渡辺潤平社の社是は、「偉大なる現状維持」です。
色んな方から声をかけていただけるこの幸せを噛み締めながら、
謙虚に、丁寧に仕事をする。そういう意味です。
いつか、ご一緒する機会があって、僕が偉そうなことを言ったりしたり
していたら、このコラムをプリントアウトして僕に突きつけてください。

一週間、お付き合いありがとうございました。
来週は、大学時代からの親友、
電通の上田浩和くんにバトンを託します。

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