リレーコラムについて

ローンが降りなかった

佐久間英彰

この4年に起きたふたつ目の変化。
それはマンションを買ったことだ。

自由気ままに生きたい私としては
いつでもどこでも移動できるよう一生賃貸と思っていたが
結婚を機に大阪定住を決め、購入することにした。
(買った途端、飛ばされる同僚を見てドキドキしているが…)

しかし実はローンを借りる時にひと波乱あった。
好条件の利率を出してくれた銀行から満額借りられなかったのだ。

億ションを買ったわけでも、
他に借金をしている訳でも、悪さした覚えもない。

これはおかしい。

そう思い、銀行とやり取りしてみてもその判断は変わらず
しぶしぶ貯金を切り崩すなどして自己資金を増やすことにした。

そんな中、仕事中にかかってきた一本の電話から
ある事件が発覚した。

何者かが私の免許証を偽造してローンを借りていたのだ(マジカ)

電話の相手は東北にある地銀のネットバンク支店の方で
話を聞くとその運転免許証は免許番号も住所もデタラメで
合っていたのは名前と誕生日だけ。

教えてもらった住所をググったら本当に実在するマンションで
ストリートビューにも賃貸サイトにもしっかり出ていた。
「5階建て家賃6.4万円。」私はここに住んでいるらしい。
いや〜すごい。ってかお前は誰なんだ。
ワクワクしてきた。行ってピンポンダッシュしてやろか。
(危険なので行員さんは止めてました)

ふと顔写真が気になり、銀行の人に「私の名前と社名」で
検索してもらったら、案の定、別人だったそうだ(笑)

世の中にはいろんなことがあるなぁ、
いい話のネタになったなぁと思って感心していたが、
ふと「あれ?もしかして、、、住宅ローンが降りなかったのは
このローンの件があるからじゃないのか?」と気になった。

さっそくローンの銀行に連絡をしたが
何が理由でこの判断をしたかは絶対に教えられないとのこと。
しかも電話だけでは何も判断できないので証明書が必要とのこと。

すぐに東北の銀行に連絡し
「私は被害者でローンと無関係だと証明してほしい。」
と言ったものの、東北の銀行は
「被害者は、我が銀行です」だとか(確かに)
「まだ行内で事実調査中で何も証明するものはない」と言われた。

これでは埒が明かないと思い、東北の銀行に手紙を出すことにした。
仕事でもタレントさんなどによくやるお手紙作戦である。

コピーライターの腕をフルに使い
「被害を受けた御行のお気持ちもわかるが私も困っている。
 このままでは家に住めない。」的な悲痛な内容のお手紙を書いた。

とは言えその手紙を投函できたのもローン申請期限3日前。
銀行の今までのスピードでは無理だろうと半ば諦めていたが
なんとローンの銀行から
「東北の銀行さんと電話をして確認できたので再審査します」
とあっさり。

証明書いらんかったんかーい!(まぁ世の中こんなものですわ)

しかし、想定していたよりも借り入れ額は少ないことに違いはなく
私の信用力の低さを露呈しました。

というわけで無事、先週引越しできました。

30年ローン。73まで頑張って働かねば。

みなさんも偽造には気をつけてください。

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