リレーコラムについて

おすもうさんが浮いた。

安田健一

Cさんはデザイナーであり、コンサルでもあり、プログラマーでもあり、

ホテルや石油や、行政公務員など、色んな顔と多くの特許を持っています。

しかも30代。

Cさんと話していると、僕がコピー以外に映像や作詞の仕事をしても

それは全て「既存のコミュニケーション」という枠の中であることに気づきます。

まだまだできることは、あるはずだと。

そんなCさんが、僕のやってることで、唯一興味を持ったのが

「浮き力士」です。

浮き力士とは、朝日新聞のスポーツ欄に掲載される

大相撲の試合結果の写真の中から、力士が浮いている瞬間の

写真だけを集めることです。

それをCさんに話すと、知人の知人の知人へと伝わっていき、

「変な趣味人」として歌舞伎町の地下の店でトークショーをすることになりました。

リコーダーを鼻で吹く校長先生や、巨大なのこぎりを担いで演奏する人と

楽屋で名刺交換。、、、そんな人たちも、名刺を持ってることに驚きましたが。

一度見ていただけるとわかりますが、

浮き力士の写真は、本当に美しいのです。

土俵に手をつかないこと、それだけに人生をかけた

巨漢がまるで新体操選手のように舞っている姿は、、まあまあです。

僕は相撲そのものには興味が無いので、この写真だけを楽しんでいます。

みなさんもいつか紙面で見かけることがあったら、

その瞬間をおさえた写真家と、その写真をチョイスした

編集部の方々に心のなかで拍手してください。

Cさんへ 日頃の感謝とか書こうとしたけど、

浮き力士の話になってしまいました。すいません。

明け方、飲み屋で一緒にカレーを食べた後、

不眠のまま中東に出張に行くCさんのような

たくましい漢になれるよう、僕も頑張ります。

NO
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