リレーコラムについて

ハライタ

塚田由佳

ハライタ

小学生の頃から、おなかが弱かった。
なんか精神的にプレッシャーなことがあると
すぐおなかにくる子だった。
風邪をひいても、まっさきにおなかにくる。
食べ過ぎても、おなかにくる。
要するに、おなかのことは常にどっかで不安があった。
そんなわけで、当時の私の常備薬と言えば
ラッパのマークの『正露丸』で、
おなじみの匂いはつきまとうものの、
長期の合宿や、旅行には『正露丸』は欠かせなかった。

時は流れ、たいがいのプレッシャーには強くなったが、
やはり去年のカンヌの審査員のときなどは
久々におなかのことが心配になった。
審査が白熱している時に、おなかが痛くなったらどうしよう。
がまんできなくなっちゃったら、どうしよう。
現地入りする遥か前から、心配していた。

そんな折、ちょうど博報堂の北風さんと
アドフェストの審査員同士で、ごはんを食べる機会があった。
その席で、いつものように腹痛に襲われた私に、
北風さんは『ストッパ』をすっと差し出してくれた。
聞けば、北風さんもおなかがよく痛くなるので
『ストッパ』を常備薬として持ち歩いているという。

それが、私と『ストッパ』の遅すぎる出会いであり、
それ以来、私の化粧ポーチの中には、『ストッパ』が入っている。
『正露丸』は水がなければとても飲めた代物ではなかったが
これは、舐めればいいから、とてもいい。
通勤電車の中などは、特にいい。

『ストッパ』は、ドア横ステッカーの常連さんだが、
ここさえやっておけば、ほぼコンタクトポイント100%なんじゃないだろうか。

さて、そんなハライタさんにとってお守りのような『ストッパ』に
(小中学生用)があるらしいことを、最近知った。
「受験にも」というキャッチ入りのステッカーを電車内で見て、
なるほど、これは売れるかも、とうなった。

そして、私の時代の受験シーズンにも
この薬があったらな、と羨ましく思う一方、
その頃は、まだ花粉症は全盛でなかったな、
などという事実も思い出し、
時代の流れとともに、いいこともあれば悪いこともある、
となんとも当たり前の結論に至ったのでありました。

あらゆる受験に関係しているみなさん、
うまくいくことをお祈りしています。

塚田由佳の過去のコラム一覧

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2886 2011.01.22 ハライタ
2885 2011.01.20 フルムーン
2884 2011.01.19 東京スカイツリー
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