リレーコラムについて

息子の名前

横森祐治

はじめまして。横森祐治と申します。
山梨県甲府市出身。32歳。O型。みずがめ座。男です。

そんな男の身の上話をひとつ。

2年半前に子どもができました。
大学生くらいには一応決めていたのにもかかわらず、
やっぱり悩みました。子どもの名前。
コピーライター2年目の大仕事です。

決めていたのは「晴虎(はるとら)」。
この国らしい名前がいい。
四季のうち春と夏が好きだから「はる」の音は使いたい。
漢字の「晴」が好き。もう一文字は「虎」が強そうだな。と思って。

でも。いざ子どもが生まれる前になると迷う。
大切だなと思うことほど、人は、迷う。
自分ってこんなに優柔不断だったっけ?と思う。
もちろん字画も調べ済み。「晴虎」は子々孫々まで栄える、と。
そう書かれていても、迷う。
ちなみに別案は「晴人(はると)」。
(甲本)ヒロトみたいでいいなと思っていた。

第2子ができたばかりのCD に相談すると、
「奥さんは子どもの名前をいちばん呼ぶし、
 産む人独特のインスピレーションもあるから、
 迷ったなら奥さんに聞いてみたらええやん」と言われ、

そうかも!と思い、妻に聞いた。
そしたら、ひとこと。
「あなたが決めて」「コピーライターでしょ」と。
そうさ。その通り。でも・・・
決められ無いから聞いてるんだよー!!!

そして、ついに子どもが生まれた。
「晴虎」にしようと思った。理由は単純。
生まれた子がけっこう虎顔だったから。
(いや、ほんとにそう見えたんです。)
妻も「うん」と言った。

で、念のため親父に報告をした。
そしたら「虎はないぞ」というまさかのコメント。いまさら!?
親父は自分の生き方の古風さはきれいに棚に上げつつ、
曰く「虎なんていま時いない。時代錯誤だ」と。
さらには「名前負けしたらどうするんだ?」とも。
う〜ん。そういわれるとなあ・・・。

それから毎日電話がかかってきた。
「どうだ、考え直したか?」
いままでこんなに親父から電話が来たことがあっただろうか?
いや、ない。

迷いに迷い1週間が過ぎる。
赤ちゃんがいる。名前は、まだない。
1人で決めきれず「晴虎」がいいか「晴人」がいいか、
みんなに聞いた。友達にも。親戚にも。会社の人にも。
そしたら、圧倒的に「晴虎」が人気だった。

その時わかった。
関係が遠い人ほど「晴虎」を選ぶなあと。
関係が遠いことには人は挑戦的になれるなと。

14日以内という届出のぎりぎりまで迷って、
最後は自分で決めるしかないという結論に達し、
ついに「晴虎」で提出した。

「名前は子どもにあげる最初(にして最大?)のプレゼント」と言われる。
「名前負け」問題について、その時考えたのは、
育ってみなきゃわからないし、どう育てるかも自分次第。
最初から名前負けのことなんか気にしてもしょうがない。
だから自分の考えうるベストでいくしかない。ということ。

そして、いま。
思い切って「晴虎」にして良かったと思っている。
みんな1回で覚えてくれるし、世の中には虎グッズが豊富だし。
(動物の名前は結構オススメかもしれません)

「人は、自分のことでないと、挑戦的になれる。」

だったら自分のことを他人のことのように考えららればいいんじゃないか。
そうすればきっと挑戦的で素敵な判断が出来るようになる。
たぶんそれは自分にもいい結果をもたらすのでは?と思う。

どうでしょうか?

仕事のネーミングもそんなふうに迷いに迷い、
最後に勇気を持って決められればなあーと思っています。

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