リレーコラムについて

並ばなくても入れます。

山口慶子

リモート生活になって、オフィスもフリーアドレスになった。
家で仕事をする時間が増えて、ずっと部屋を片付けていてまだ終わらない。

そう言えば、2020年春からでしたね、地球の人間活動の具合が変わったのは。
もう丸3年。やっと少しずつ元に戻ってきたこのタイミングに
鈴木良平さんからバトンを受けたので思いつくまま書かせて頂きます。おつきあい下さい。

さて、片付けで一番大変なのが、紙類の整理。データにしたり切り刻んだり。
毎日格闘してきましたが、先日その中に小さな切り抜きを発見しました。

「並ばなくても入れます。」
「あ!これ昔雑誌に掲載された自分のコピーだ。」

学生の頃、広告業界を目指していた先輩から「コピー書ける?」と言われて
1冊の雑誌を渡されました。「CM NOW」。

その時初めてコピーライターという職業を知り、広告を作る仕事を知りました。
雑誌に連載されていた「コピーレッスン・ナウ」に応募して欲しいというのがリクエストで、
なかなか採用にならないから本当に載るのか確かめたいというのが理由でした。

図書館で考えて応募したところ、なんと初回で掲載!
「あれれ?掲載されますね。」とミッションクリア。
毎回130名程の応募数で15名が選ばれていました。
私は全部で4回応募して3回掲載されることになり、
後になって、講師はレジェンドの皆様だったことを知ることになります。

1回目の選考が仲畑貴志さんで、掲載して頂いたのは「ま、そのうち慣れますから。」
2回目が岩崎俊一さんが取り上げて下さった「並ばなくても入れます。」
3回目は岩永嘉弘さんで、写真にレイアウトして下さった「影は小さい、地球は広い。」

昨日片付けで捨てられなかった雑誌を引っ張り出し、確認しながら書いてみました。
課題は何だったのかって?「並ばなくても入れます。」は、気軽に入れる○○○でした。
ちょっとご紹介できませんが、毎回少し、いや、かなり変な課題でした。

レジェンドの皆様の講評を見ながら、この時、
「ことばってビジュアルだ」と気が付いたことを思い出したりして。
社会人になってから「ビジュアルはことばだ」とも気が付くんですけれど。

当時こういうプロと一般の方々がつながる機会を雑誌が作っていたのは、貴重なことでした。
また同じ連載が復活したら、今を生きる方々はどんなコピーを書くのでしょう。

片付けているといろんな記憶がよみがえるから面白いですね。
でもそれに浸っていると片付かないので、困ったものです。

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