リレーコラムについて

石田純一にはなれないはなし

岡田文章

僕は、石田純一さんにはなれない。
極端に冷え性なのだ。さらにややこしいのは、汗っかきでもあるということ。
連日の猛暑、ファッションを外気に合わせるか、室温に合わせるか、実に悩ましい。

人間は単純なもんで、直近の、「今そこにある危機」に合わせてしまいがちで、
室内で過ごす時間が多いのにもかかわらず、
「駅までの汗だく」を嫌い、薄着で出てしまう。スニーカーソックスを履いてしまう。

なんとかなるだろうと、たかをくくるわけだが、くくった自分を柱にくくりつけてジワジワ痛ぶりたくなるくらい、後悔する。

寒い。
寒い。
とにかく、寒い。
電車がいきなり寒い。
コーヒーショップが寒い。
編集室が寒い。

そしていま、この瞬間的には、そっちからぶつかっておきながら睨んできた女性が、憎い。
憎々しい。

その点、石田さんは、スニーカーソックスどころか裸足で革靴を履き、ま、そんな怒り顔も素敵だよなどと優しく微笑んでみせるのだろう。

僕は、石田純一にはなれない。

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