リレーコラムについて

シモキタガイドマップ 10/4

長井和子

きょうはシモキタ特集です。シモキタといえばライブハウスの街。シモキタライブといえば“Lady Jane ”などを思い浮かべる方も多いでしょう(でも、Lady Janeに行くときは“出し物”をチェックしないと、子守唄のように眠くなるジャズライブにでくわしたりします)。
最近は南口駅前から茶沢通りに向かった左側、外国人のたまり場だったもとロックンロールカフェの下のCLUB Que(先日、イベントがらみでのぞいてきました)が若いコ達 で盛り上がっているようですし、本多劇場前の屋根裏、茶沢通りファミマ横のSHELTER なんかの前には、子供たちがいつもタムロしています。
そういったライブハウスとは別に、シモキタには気軽にライブが聞けるバーがあちこちにあります。
駅前から南口商店街をまっすぐ五差路のほうに降りて行き、五差路の手前を右折、すぐ左側の2 F。“トロワシャンブル”が変わって、Rinne (輪廻)になり、若いオーナーのタケダくんがひとりでやってます。ライブハウスではないけど、よくライブをやります。(TEL 0910-7705-7093)
また、五差路の手前左側にあるテントが“ピエロ”。昼間は古着とか売ってて、8時頃になるとゴソゴソと片付けはじめ、ライブのあるバーになります。
さて、今度は、和食屋さんの紹介といきましょう(シモキタ・イタメシガイドは、すでに巷にいっぱい出まわっていて、いまさらワタシが書くまでもないので)。
五差路から左ななめ前方に、茶沢通りへ向かう比較的広い道があります(角に花屋のある通りです)。そこを茶沢通りに向かって歩いていくと右側に、シモキタを席巻しているJack Pot系列の店のひとつ、都夏(つげ)があり、それを横目で見つつもう少し先に進むと、同じ右側に“伽羅”という看板が見えます。入り口は両脇にゴムだかカポックだがの鉢植えが雑然と置かれ、どうみてもひと昔前の喫茶店にしか見えないアプローチ。そのため、この前を通る人は、ここがシモキタでも有数のいい仕事をする板さんのいる和食屋だとは、誰も気づかずに行き過ぎてしまいます。
でも、もったいないです。魚真や都夏やなかむらだけがシモキタの和食屋じゃない!この伽羅を知らずしてシモキタの和食文化(!)は語れません。無口なマスターがひとりでモクモクと作るメニューはそう多くはありませんが、ひとつひとつが納得の味で出てきます。戻り鰹のタタキに美しく盛られた薬味も、シャッキリと小気味よく立ち上がっているし、これからはほうれん草と松茸のあえ物などの上品な香りの小鉢をサカナに、日本酒もよいでしょう。1品ずつに板さんの心意気が感じられて、お店のイメージとはうらはらに贅沢な気分になれます。味に比べてお値段もリーズナブル!(TEL 03-3412-3919 )
さて、そこから茶沢通りに出て、さっきのLady Jane の前を通り過ぎ、駅の方へも戻ってゆくと左側にオープンして間もない“八分目”があり、ここはJack Pot 系列の中では珍しくオススメの店です(私が気に入っているのは単に“水ナス”があるというだけの理由ですが。水ナスをまだ食べたことのない人はぜひ。東京では置いてる所は少ないので)。
もう1軒、シモキタで光る和食屋さんといえば、“風神”があります。南口商店街の中程を左折、レンタルビデオ・ドラマの2Fです。有名なので詳しい紹介ははぶきますが、まちがいなくおいしいです。
お次はバーにいきましょう。“八分目”から駅に行く通りを越して、茶沢通りをさきほどのシェルターのあるファミマの角を左折、踏切に向かってゆくと、本多劇場が左側にあります。その前の地下にあるのがシモキタで第一級のバー、SHINA (シーナ)。
ここはもと渋谷のアルコホールにいた更科さんのお店で、彼は若いけどバーテン仲間ではすでに伝説的に有名な人です。カウンターのみの静かないいバーです。
ほかにシモキタで静かなバーといえば、茶沢通り沿い“すし好”の下に、なかむら系列の“フェア・グランド”が、そこからもう少し駅から離れたほうに歩くと、“ベルベット”などもあります。
話は突然北口に飛びますが、有名な和食の“なかむら”(私は高いから行きません)のあるビルの地下に浅井慎平さんプロデュースのUniversal Club があり、シモキタには不似合いなほどオトナ気分のバーです。ここができたばかりの頃、西麻布の行きつけの“グラスバー”のマスターがカウンターの中にいて、びっくりしたことも(助っ人に来てたのです)。北口でもう一軒。茶沢通りのおおきい踏切より1 つ駅寄りの小さな踏切を抜け、すぐの路地を右に曲がると“夢家”“お勝手屋”“とっとや”など老舗の並ぶ一画があります。そこにあった“グーチョキパー”が“M ’s D ”とかいうバーになったなーと思っていたら、今度は“KAHWA ”(カフワ)というバーにかわりました。ここもマスターがひとりでやっていて、しかもフードメニューが充実していて、しかも年中無休でお正月三が日くらいしか休まない(前は八分目の並びあたりでやってた)というお店です。すいているので応援してあげてください(TEL090-1791-4687)。
しかし、お店の電話だというのに、ケータイが多いというのも、シモキタならではでしょうか。
私は基本的にすいてるお店が好きで、南口商店街の中ほどにある“Groovy ”や“曼陀羅屋”なども、すいているので大好きです(でも、いつなくなっちゃうかと、心配です。SHINAのとなりのビルの地下に、シモキタイチの、カクテルもお料理もおいしい、知られざる名店があったのですが、今年の春にクローズしてしまいました)。
明日はいよいよ(やっと?)最終日。東京の三大グルメをご紹介します。

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