リレーコラムについて

「コピーライターは最初の打ち合わせが勝負だ」

斉藤賢司

20代の頃、イヤだった仕事の進み方があります。
こんなパターンです。

徹夜でコピーを考えていく。
→ CDに見せる。
→ 99%は無言でボツ。
→ いくつかのコピーにコメントもらう。
→ 時々はホメられる。
→ が、企画が決まらないと決められないねとなる。
→ コピーはキープ。
→ プランナーのコンテを見始める。
→ 案が決まらない。
→ 次回の打ち合わせに持ち越し。

※ココまでの流れをリピート(平均4〜5回)

→ プレゼン数日前、ようやくコンテが決まる。
→ CDがキープしていたコピーを全部見返す。
→ コンテに合うものがない。
→ コンテに合うの書いてとCD。
→ 魂の叫び(今までの作業、なんだったのよッ!?!?)

俺ってなんなんだろう、って思いましたねえ・・・。

CMのコンテがある。
セリフがある。
ト書きがある。
で、いちばん最後。商品名の上だけなぜか空欄になってる。
ココに入る一言書いてきて、と。

全部決まった上での最後の一言なんて、
やれることないよ・・・と。
右手はココ、左手はココ、左足はココ、って固定した上で
ブレイクダンス踊れっていうようなもんだ、
ンなことできるかーーッ!と。
虚しい・・・と。

まあ、実際は昨日書いたように、
僕がはじっこの方で表面を撫でるだけのコピーしか
書けてなかったからなんですが。
本人その自覚がなかったので。(恥)

で、ある日尊敬する先輩コピーライターのCさんに
そのグチをこぼしてしまったんです。

そうしたら、Cさんは言いました。
「あのな、斉藤。コピーライターは、
 いっっっちばん最初の打ち合わせが勝負なんだよ」と。

初回の打ち合わせ。
それは往々にしてラフなものです。
みんな忙しいから、手ぶらの人も多い。
漠然とした考えをぶつけあったり、ブレストで終わったり。

そのみんなが“温まってない”状態。
CDもADもプランナーも営業も、みんなまだ何も見えてない、
白紙の状態こそコピーライターのチャンスなんだと。

初回だからこのくらいでいいか、なんて、死んでも思うな。
最初の打ち合わせにこそ全精力を投入して、
考えに考えて、
まだ温まってないみんなに
気づきを与えたり方向を指し示すコピーを書け。

そうすれば、
全員がお前のたてた方針で考え出すぞ、と。

でなかったらお前、
永遠に人の考えた企画の穴埋めをやる
パーツ要員だぞ、と。

この言葉に、僕はものすごく影響を受けました。
(Cさん、本当にありがとうございます!)

コピーライターは、最初の打ち合わせが勝負。
20年以上この仕事をして僕も本当にそう思います。

若いコピーライターの方で、
「どうして自分のコピーは採用されないんだ・・・」
と悩んでる人がいたら、
騙されたと思って
初回打ち合わせに今までの2倍力をさくつもりで
やってみてください。
大変かもしれないけど、がんばって。
そうすれば、きっと何かが変わります。

・・・ああ。

でもこんなこと書くと、自分のクビを締めるなあ。
初回打ち合わせで
必ず「お!これが斉藤さんの勝負コピーっすか」
とか言われる。

ふぅ。

がんばります。
おたがい、がんばりましょう。

NO
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