リレーコラムについて

ありがとう、TCC

仲畑貴志

今日はTCCの贈賞式とパーティの日なんだね。
ホール・オブ・フェイムをいただけるということで、
スピーチをしなければならない。
あれこれ考えたが、結局、年鑑に書いたのと同じ内容をしゃべることにした。
これは、僕のTCCへの想いでもあるから、転載します。

『36社、落ちた。業界誌、新聞求人欄のコピーライター募集にはすべて応募した。
不採用の理由、今ならわかる。生意気な無経験のワカゾーなんか採らない。
一計を案じた。新聞の全面広告をスクラップし、先達のコピー部分に白い紙を貼り、
その上へ黒々と自分のコピーを書いて提出した。一発で採用になった。
以後今日まで、気が付くと48年が過ぎた。幸せな仕事であった。
なぜなら、アイデアをクライアントに見せる。オモロイといってくれる。
メディアに載る。反響が帰ってくる。売れたといってくれる。賞をあげるという……。
こんなに何度もリアクションのある仕事なんて、そうはない。
調子に乗った僕は、ますます書く。
また誰かが手を振ってくれる、またまた嬉しくて駆け出す。
その、手を振ってくれる存在のいちばんでかいのがTCCだった。ありがとう。』

TCCがなければ、僕は存在していない。
だから、もいちど、「ありがとう」

いちばん若い幹事の武田さとみさんにリレーします。

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名前
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