リレーコラムについて

コピー学校のこと

尾崎敬久

昨日は、私=尾崎がTCC広報部というセクションの中でどのような活動をし、刺激を受けているかをお伝えしました。今日は、ちょっとTCCから話がはずれますが、今から2年前に私が通っていたコピー学校についてお話ししようと思います。

私は2年前、宣伝会議が主催する「コピーライター養成講座 名古屋校 基礎コース」に通っていました。当時私はコピーライターという職種ではありませんでしたが、日常の仕事の中ではコピーを書くことが多く、もっと上手くなりたいというか、一度ちゃんとコピーというものを習ってみたかったのです。

受講生の中には、私と似たような人もいれば、大学生、フリーのコピーライター、エディトリアルをやってきたけど広告も学びたいというライター、そして広告業界に全くタッチしたことがない初心者の人…、実にいろんな境遇の人たちがいました。

講師は基本的に大手広告代理店の人や現役のコピーライターが努めます。講義のスタイルとしては、講師から事前に宿題として「課題」が与えられ、受講生はそれに取り組み、提出し、その講評を当日の講義で聞く、というものが多かったです。ちなみに私がはじめて手がけた課題は「電報のキャッチコピーを考えなさい」というものでした。面白かったのは、その課題が上手だったベスト10の人たちに、宣伝会議のロゴが刻印された金のエンピツがもらえること。あの場ではそのエンピツをもらうことが最大のモチベーションですから、みんなけっこうマジでした。卒業課題での優勝者は、実際の雑誌にその広告案が使われたりもしました。そんな感じで4ヶ月間の講座が過ぎました。

4ヶ月間通って実感したこと。結論から言えば、コピー学校に行ったからといって、いきなりコピーがうまくなることはない。(あ、今からコピーライターを目指そうとしている人、ガッカリしないでください)。でも、得る物はたくさんありました。たとえば、仲間。今まで私が言ってきたことですが、ここにも会社の枠を越えた仲間にたくさん出会うことができます。そして、コピー学校はいい「きっかけ」になります。私の場合は「さらにコピーが好きになるきっかけ」になりました。まったくの初心者だったけど、この学校をきっかけに「フリーのコピーライターとしてスタートを切っちゃった人」もいました。特別講演では秋山さんや佐倉さんが来てくれたりしたので「強烈な憧れを抱くきっかけ」になった人も多いんじゃないかな。

結局コピーは自分で書き続けないとうまくならない。ただ、同じ書くにしてもこういうアタマの使い方もあるんじゃないか、みたいな「視点が広がるきっかけ」にもなったから、私はコピー学校に行ってよかったなあ、と単純に思っています。コピーなんて結局自分の中の「引き出し」から言葉を出すしかないんだから、その引き出しを増やすためにコピー学校に行く、という考え方もあるのでは。コピーライターを目指しているみなさん、くどいようですが、「コピー学校に行ったからコピーがうまくなる」なんてことはありませんよ。あくまできっかけ。だから、生かすも殺すも、自分次第です。

さあ、明日は何を書くか、まだ決まっていませんが、もちろん何か書きます。
(6日間のコラムってけっこうネタが大変だなあ、ふう)
それでは今日は、このへんで。

また、あした。

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