リレーコラムについて

続・野菜は皿か?

福田宏幸

月曜日に、「野菜は皿か?」というタイトルでコラムを書きました。
恐縮ですので言っておきますと、僕の書いたコピーではありません。

で、その中で、つけあわせの、スライスしたキュウリとトマトとキャベツの
千切りのサラダと、パスタとポテトサラダについて書きました。

言いたかったことは、定番の組み合わせは、疑うことなくやってしまうけど、
本当にそれが最適なのか、一度ちゃんと考えてみたほうがいいかも。
ということでした。

かの有名な美味しんぼでも、
刺身に日本酒ではなく白ワインだとか、ワサビではなく辛味大根だとか、
定番を疑わないことで、山岡は海原先生に何度もやりこめられます。

で、今日、トンカツ屋でトンカツを食べました。
すると、なんということでしょう?
スライスしたキュウリとトマトとキャベツの千切りのサラダに、
パスタがそえられて出てきたのです。

トンカツ屋のくせに、TCCのリレーコラムを見てるのか!?

だとすれば、むしろ嬉しい事ですが、そうでもなさそうです。
でも、よりによって、パスタまで添えられてるとは…。
洋食屋じゃないんです。
トンカツ屋でトンカツと白米と豚汁と漬物に、パスタはつけなくて
いいんじゃないかと思うのです。

広告コピーだって、キャッチコピーとボディコピーが絶対必要って
訳ではなく、ボディコピーのように長いキャッチコピーだったり、
複数のキャッチコピーの集合がボディコピーになっていたり。
いかに定番をくずすかが勝負です。

すごく相性のいいものなら、納得できるんです。
「親子丼には、三つ葉がのってないと、やっぱ何か違うんだよね」
みたいな。
でも、「やっぱり、つけあわせには、パスタはかかせないね」とか、
「スライスしたキュウリがなきゃ、千切りキャベツは食べちゃだめだよね」
みたいな話は、聞いたことがありません。

何か、この、スライスしたキュウリとトマトと千切りキャベツを文化として
守ろうとしている勢力があるのでしょうか?
裏社会のエライ人が手をひいてるとか、イルミナティの暗号とか、
電通さんが戦略PRをしかけているとか…。

とは言え、トンカツはおいしかったので、食べ進めていました。
すると…、

山盛りキャベツの下に、レタスが皿として、ひいてあったのです。

おかげで、人の書いたコピーで、2回もコラムが書けました。
トンカツ屋さんに、感謝します。

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