リレーコラムについて

笑われずに笑わせる

福田宏幸

すこし前の話ですが、海外のクライアントに、
すべて英語でプレゼンする機会がありました。
しかも、競合プレゼン。

海外留学経験もないし、
海外作業の経験もないし、
でもCD不在で、仕方なく僕がプレゼンすることに。

そこで、丸暗記することにしたんです。
前々日ぐらいから、営業の人に翻訳を作ってもらって。
学生時代の英語のテストのように覚えました。
笑いを取るためのアメリカンジョークも、
あらかじめ用意されていて、そこも何度も暗記しました。

で、結果はどうだったでしょう…?
プレゼンは、大爆笑だったんです。
あらかじめ用意されていたアメリカンジョークも、
ちゃんとウケたんです。
ジャパニーズイングリッシュで、発音なんて適当でも、
熱意を持って話せば伝わるんだって思いました。
それと、「いいアイディアは、言葉の壁なんて超えるんだ」
なんてことも。周りの日本人の人も言ってくれましたし。

でも、プレゼンは負けました。

で、考えてみると、笑わせてたのではなくて、
笑われてたんじゃなかと。
いつか、「最近の芸人は、笑われてるだけだ」という
苦言を聞いたことがあるのですが、そんな感じ。
「変な日本人が、変な英語でプレゼンしとる。こりゃ滑稽だぞ。」
みたいなことで笑ってたんでしょうね、きっと…。

その時のことが、まだ、もやもやしてます。
いつかちゃんと笑ってもらいたくて、
それが、モチベーションになっていたりもします。

そんな、「プレゼンはウケたのに…」というパターン、
みなさんも、たまに、ありませんか?

NO
年月日
名前
5692 2024.04.21 長谷川輝波 言葉オブザイヤー@ヘラルボニー
5691 2024.04.20 長谷川輝波 言葉オブザイヤー@韓国の街中
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