リレーコラムについて

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赤松隆一郎

昨日までのあらすじは、
ベサメムーチョ赤松はちょっと恥ずかしい名前だということと
一昨日、久しぶりにニベアで歯磨きをしたということと
ぼーっとするにもいろんなぼーっ、がある、
調子がいいときのぼーっは、いまやっていることを
完全に忘れている時で、
それは仕事で企画している時もそうだし、
運動している時にも同じようなことがある、
そして音楽をやったり歌ったりしている時も
同じような感覚になる瞬間がある、という話でした。

今日は僕のやっている音楽ユニット
「アンチモン」の話です。
「アンチモン」はギタリストの井上くん、ボーカルの僕、
リーダーのカンガルーからなる、アコースティックユニットです。
音楽に興味がある方はもしよろしければ
こちらのアンチモンのサイトなどご覧頂ければと思います。

http://www.akamatsu-ryuichiro.com/anchimon/index.html

ワゴン車に、井上くんと僕とスタッフ1名、リーダーのカンガルー
楽器などを積んで、小さなツアーをやったりもするのですが
ライブをやっていて、いちばん調子がいい時は
やはり、自分が歌ったり、演奏したりしていることを
忘れている瞬間があるものです。
音程に気をつけよう、とか
歌詞のこととか、お客さんの顔とか、
鍵盤ハーモニカの運指とか、
そういったものが頭からきれいさっぱり消えて
というか、その時間がすっぽり抜けているみたいな感じです。
あとでライブの映像などを見直すと
その、自分がすっぽり抜けた、
最高にぼーっとしている時の演奏は、とてもいいのです。
ああ、この時間を長く続けられるようになりたいものだ、と
いつも思います。

このようにここ数年の僕は、
企画をすること
走ったり泳いだりペダルを漕いだりすること
曲を作り歌うこと
言い換えると
考えること、身体を動かすこと、歌うこと
の3つの島をぐるぐると移動しながら日々を過ごしています。

考えている時こそ、考えていることを忘れる瞬間がある
運動している時こそ、運動していることを忘れる瞬間がある
歌っている時こそ、歌っていることを忘れる瞬間がある
この、「忘れている瞬間」は
僕にとってはたどり着きたい場所、みたいなものです。
時間のことを場所というのはおかしいかもしれないですが。

40歳半ばを過ぎましたし、
幸せなことに仕事も忙しくさせてもらっているので
なかなかバランスよくいかない時もありますが
できればこの3つの島を行き来することを
あきらめないで年齢を重ねながら
ぼーっとしてたいものだと思っています。

というわけで
僕のコラムは今日でおしまいです。
来週からは田中泰延くんにバトンをお渡しします。
泰延くんは、僕が新しい曲ができると
なぜかいつもすぐに聴いてもらいたくなる人です。
泰延くん、よろしくお願いします。

みなさん、よい週末を。

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