リレーコラムについて

多田君のこと。

山崎隆明

今週はわりとやらなきゃいけないことがあるから、
ほんとは断りたかったんだけど、
「来週コラムできる??」とか爽やかに電話でTUGBOATの多田くんに、
言われてしまい。
「多田に頼まれたらしょうがないなあ。わかった!よしやる 」と
引き受けたこと、いま激しく後悔している。

考えたら、多田ずるいな。
まず、あのさわやかな笑顔が、ずるい。
ふたりでよく食事をするのだが、とにかく多田はよく笑う。
そして、聞き上手。
ついつい他人には言えない事まで、多田が相手だとなんでもしゃべってしまう。
いい歳したおじさんふたりが、いい感じのお店でカップルに挟まれながら、
6時間バカ話して大笑いしたことも、ある。
俺は女じゃなくて、ほんとによかった。
女なら、確実に多田に惚れる。
そして、ふられる。

あの歳で金髪が似合うのも、ずるい。
ワインのこととかメチャクチャ詳しいのに、知識をひけらかすことなく、
お店のひとにお任せにしたりするさりげないところも、ずるい。
俺は女じゃなくて、ほんとによかった。
確実に惚れる。
そして、ふられる。

なにより、
普通なら同業者として、あの才能に嫉妬するはずなのに、
彼にはまったく嫉妬をしない。
むしろ多田らしい弾けた企画をみたら、「いいぞ〜多田〜、もっとやれやれ〜」
と思ったりする自分がいる。
そこが、ずるい。

でもね、みなさん。
そんな多田にもね。
苦手なものはあるんですよ。

「俺PC苦手なんだよね」
いつだったか、メールに彼が書いてきた事があった。

多田にも苦手なものがあったんだ。
そりゃそうだよな、人間だもん。
妻に、ちょっとうれしそうにそのことを言った記憶がある。

「多田PC苦手なんだってさ」
「多田さんはそこが魅力的やねん。母性本能くすぐられるわ〜♥」
と妻ウットリ。
「なんでやねん!お前、俺がPCでもたもたしてたら、
 どんくさいと言うてたやないか」

みんな、あのさわやかで子供のように無邪気で、ただただ自分が面白いと思う事を突き詰める多田のピュアさにやられるんだと思う。
男も、女も、スタッフも、クライアントも。

そういえば昔、大先輩の堀井博次さんも言ってたなあ。
「このしごとは、ひとに愛されてナンボやで」と。
メチャクチャぶっ飛んだ企画だけど、この人にのってみたい、と思わせる魅力。

理屈でクライアントを説得できるなら、それはそれでいいのかもしれないけど、
なんとなく「ほんまかいな、それ」と思ってしまうことが多い、今日この頃。

「誰がなんと言っても、俺はこれが面白いと思う」、という制作者個人の独断と偏見で作られた広告は、やはり強い。

だいたい嫌いなヤツの正論ほど、聞きたくないものはないもんね。

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