リレーコラムについて

命のコピー。 そして僕はここにいる。

成田倫史

こんにちは。2日目です。
大広名古屋支社の成田倫史(ともふみ)です。
今日はもう少しAEDと救命について
お話しさせてください。

なんでだろうと時々思うのですが、
薬とか医学とか命とかに
どうやら私は縁があるようで、
S薬局、国境なき医師団が
いつのまにやら最近の私の代表作となっていました。
日本心臓財団さんとも
2年ほど前からのおつきあい。
預からせていただいたテーマは
心肺蘇生とAEDの理解促進。
ちなみに妻は元眼科助手。
義妹は看護婦。義弟は医師です。

それから、
街のいたるところで見かけるAEDのことを
いろいろ調べはじめました。
いざという時、
たぶん使える人は少ないですよね。
といいますか無理です。
だって面識のない他人が目の前で突然倒れた時
10分以内に電気ショックボタンを押すんですから。
普通、そんな大それたことできるわけがないんです。
私もそうです。

ところが、そもそもAEDが
一般市民が救命できるために
開発されたものと聞いて
このとんでもないギャップは何なんだろうと
素朴に思いました。

1年に6万人もの方が心臓突然死で亡くなっている。
少しずつ一般市民の使用事例は増えていて
年間200人以上の勇気ある方が
電気ショックボタンを押している。
これが今の状況です。

AEDは
ふたをあけると
音声でガイダンスが流れる。
パットをはると
心電図解析も自動でしてくれる。
電気ショックする必要がなければ
音声で教えてくれたりする。
もし、ボタンを押して命が救えなかったとしても
法律が守ってくれる。

こんな状況を
もっとたくさんの人に知ってもらうには
どうすればいいの?
これが今回のミッションでした。

とはいえ、TVCMとかする予算がない。
でも、何か方法はあるはずだ。
短い説明では伝わらない。
そこで思いついたのが
一度見たら講習を受けなければならないと
思えるWEB MOVIEでした。
時は東日本大震災後。
なんとなく自分にできる社会貢献を探している気分にあって 
「あっ、これかもしれない。」
と、自分自身も見たことのない
いつも以上のスイッチが入りました。
ご遺族の方に手紙を書きました。
見たことのない命の映像も見せてもらいました。
AEDに縁の深い皇室の
高円宮憲仁親王殿下がお持ちの
音楽著作権にも携わりました。
歌うのは
2000年からは再結成された
「五つの赤い風船」の
メインボーカルとして活動している
青木まり子さんでした。
(ほんとに素晴らしい方です。コンサートは泣けます)

こうして、私が持つ広告の知識のすべてを捧げる思いで
命の響きをひとつひとつ言葉にしていき
半年がかりで仕上げていきました。

今回の作品を
私が20代の頃に鍛えていただいた
ある先輩に見てもらったところ
「自分の言葉に、自分の情熱からでてくる言葉に嘘はない。」と言われ
ハッとしたんです。
いつのまにかありえない情熱を
注いでいた自分がいたんですね。

そばにいるあなたしか救えない命がある。

私のコピーライター検索画面にはまだ
このコピーと少しばかりの過去の
ノミネートしかありません。
さて、ここから
私はどこへ向かうんだろう…

…命のコピー。そして僕はここにいる。

明日は、先ほどの先輩など
私をこれまで支えてくれた
人たちを紹介したいと思います。

NO
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名前
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