リレーコラムについて

中途半端って言うな 1

HELLO!
MY NAME IS MARK ABBOTT.
・・・
・・・
っと、これ以上英語が思い浮かばないので、
日本語で失礼いたします。(笑)

初めまして。
生駒先輩からコラムを引き継いだアボットです。
そうです。外人です。
というか正確には、ハーフです。

ですがご存知の通り、
英語はほとんど話せません。(泣)
理由は、、、、
1.幼稚園から大学まで、日本の学校に通っていたから。
2.友達も恋人も、まわりは日本人ばかりだったから。
3.英語の宿題は、ぜんぶ父親(イギリス人)にやってもらっていたから。
と、
いくつか考えられますが、
おそらく「3」が大きな原因でしょう。
ちょっと後悔、、、。

そもそも僕は、
イギリス人の父と、
京都人の母との間に、京都で生まれ育ちました。
でもバイリンガルなんですよ。
「日本語」と「関西弁」の!!
ちなみに僕の国籍は、イギリス国籍。
おそらくイギリス人でTCC会員は僕だけではないでしょうか?

そして昔から、
みんなに中途半端と言われます。
「外人の顔して関西弁かい!」とか、
「ハーフやのに、LとRの発音の区別つかへんのかい!」とか。
でも断言しましょう、
決して僕は中途半端ではないと!

「英語の話せないイギリス人」というと聞こえはダメですが、
「日本語のコピーが書けるイギリス人」というと、聞こえがいいでしょ?
一応、新人賞もいただけたことですし!
つまり、
今流行の言葉で言うと「ハイブリッド」なんですよ!
イギリスと日本のいいとこどり。
と、いうことにしておいて下さい、、、。
でないと、やってられませんから。

と、
こんな僕ですが、
まだまだコピーは勉強中。
みなさんこれからもよろしくお願いいたします。

以上で自己紹介を兼ねた
第1回 ABBOTT’S COLUMNを終わりたいと思いますが、
最後に外国にまつわる日本語の言葉のお勉強をひとつ。

じつは上記の文の中に、差別的表現が2個出てきました。
みなさんはお気づきですか?
そう、
「外人」と「ハーフ」という言葉です。

「外人」という言葉は、使う人もだいぶ減ってきた印象がありますが、
未だに「外人」と言ってしまう残念な人がいるのも事実です。
外人と言ってはいけない大きな理由は、
「外人」つまり「外の人」と言ってしまうと疎外感を感じさせてしまいます。
そんな時は「外の国の人」つまり「外国人」と言うようにしてください。
そうすると、それを聞いた外国人もそれほど傷つきはしないでしょう。

そしてもうひとつは、「ハーフ」という言葉。
外国にもルーツを持つタレントなどを紹介するときに、
「クォーター」と並んで、テレビでも未だに使われている言葉ですが、
よくよく意味を考えると、なんかオカシな言葉なんです。
おそらく「外国の血が半分」もしくは「日本の血が半分」という意味で
使われることになった言葉でしょうが、
「半分しかない」または「半人前」とバカにされているようで、
言われるのを好まない人たちもいます。
だってそもそも人間はみんな、
父親と母親の血を分け合って生まれてきています。
外国の血が入ってようが無かろうが、みんな「ハーフ」なんですから。
じゃぁ、どうやって呼べばいいんだとおっしゃる人もいるかと思いますが、
一般的には、「ミックス」もしくは「ダブル」という言い方があるようですね。
だけどアメリカなどでは、
そういった人達を定義づける言葉自体を滅多に使わないそうです。
人種の坩堝のアメリカでは、
それぞれ複雑なルーツを持つ人が大勢いるので、
定義付けをする事自体がナンセンスとのこと。
その人の親や血がどこであるかの「過去」も大事だけど、
もっと大事なのはその人の「今」であり「未来」。
これを読んでいるみなさんも、
ハーフやクォーターの人に出会ったら、
少し意識してもらえるとうれしい限りです。

どうせなら、
人を傷つける言葉より、
人を笑わせる言葉を言いたいじゃないですか。
だってコピーライターなんですから!!

それでは、また次回。

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