リレーコラムについて

右脳を癒す。

竹内好美

実際に家族や友人知人など、身近な人を亡くした人がサバイバーギルティに陥ってしまう理由はよくわかります。

「あの人は亡くなったけど、自分は生きのびている。生きのびたのが自分で、本当によかったのか?」

考えてもどうしようもない思考から離れられなくなってしまうのですね。

でも、そういう人間関係のない人たちまで、サバイバーギルティを感じてしまうのはなぜなのでしょう。

大震災以来、TVで津波の映像を見続けてしまいました。
見たこともない衝撃的な映像が、どのチャンネルからも流されていました。
映像を思いだすときには右脳がフルに働きます。
映像は、右脳のスクリーンに貼り付いて、さらに新たな衝撃映像で上書きされます。
衝撃映像を溜め込んだ右脳は、勝手に暴走をはじめます。

サバイバーギルティには、「右脳の暴走」が関わっていると思います。
スピッツの、草野マサムネさんの落ち込みの理由も、それではないでしょうか。

音楽は作るときも演奏するときも右脳を使います。
草野さんの頭の中に続く、津波の映像のフラッシュバックは、右脳いっぱいに広がってしまいます。
右脳全体を支配するその映像によって、草野さんは自分の音楽に繋がることができなくなってしまったのではないでしょうか。

芸術家やミュージシャンではない、一般的な左脳系人間は、右脳系人間ほどのダメージを受けないのかもしれません。
たとえ、映像で右脳を支配されていても、左脳が生きていれば仕事も生活もそれほど支障がないでしょう。

でも、多くの人が、大震災直後は、右脳から衝撃映像が離れないという体験をされたのではないでしょうか。
右脳が働き続けることで、左脳を使う作業効率は落ちます。
また、右脳が暴走している状態では、直感力や想像力など、広告制作に必要な能力も落ちるはずです。

そういうとき、ジタバタしてもしょうがありません。
静かな音楽を聴くとか、泣ける映画を観るとか、無心に笑うとか、「右脳を癒す」行動をやってみてください。

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