リレーコラムについて

出産前夜

原田睦子

本日出産予定日なので、こんなタイトルにしてみましたが。
おなかの赤ちゃんは今も元気に動いていて、まだ出てくる気はなさそうです。

せっかくこんなタイミングなので、胎動について書いてみることにします。胎動と
いうのは、いわゆる「あ、蹴った…」という、おなかの中で感じる赤ちゃんの動き。
私の身長154センチに対し、現在ウエスト102センチのおなかの中で繰り広げ
られている胎動は、「あ、蹴った」なんてもんじゃなくなっています。
 おなかの左はじから、右はじにかけて25センチ以上を赤ちゃんの踵が服の上か
ら見てわかるほど尖った状態でムニ〜っと移動したり、もうひとつの踵が別方向に
動きだして楽しんごの「新羽田国際空港!」状態に中でなっていたり。
 活造りの魚が断末魔でビチビチッとする感じの動きもあって、そんな時はおなか
の中でおしっこをしているんだとか。 私がお風呂に入った際の急な温度変化で、
しゃっくりをしているときも。なんとも「生きてるぜえ〜」とアピールしている様
子があって、おなかの中が愛おしくなるわけです。

胎動を感じるまでは、なんとなく赤ちゃんは自分の体の一部という感覚だったのが、
まったく自分でコントロールできない動きが体内で起きてしまうと、「自分とは別
の個性がなかにいる」という認識に変わり、ちゃんと食べて育てなきゃな〜とか、
まともな人間にしなきゃな〜とか、思考が母親になっていく。胎動がもたらす変化
は結構あるのですが、いまひとつそれを体験できずさびしい思いをしている夫に、
重さだけでも味わってもらおうと、妊婦帯(ストレッチの効いた腹巻みたいなもの)
を穿いてもらい、そこに4キロのお米袋を入れてしばらく動いてもらいました。
 感想は「重い…」そして「冷たい…」冷蔵庫で冷やされたお米がおなかを冷やし、
治りつつある腰痛に刺激を与えてしまいましたとさ。

 胎動の感覚、4人産んでる私の母に言わせると「口のなかでほっぺたに向かって
舌をとがらせ、ムニムニ動かしてるのを、頬の外からさわる感じ」だそうです。
中も外も確かにそんな感触。ぜひムニムニやってみてください。

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NO
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