リレーコラムについて

長男のぶっとい一本。

坂本陽児

唐突ですが、
皆さんには見ていて気持ちのいいモノってありますか?

僕はまだ30代半ばにも関わらず、最近は
若者の元気な姿を見るとつい、気持ちよくなってしまいます。

例えばやたらとガツガツ食う高校生とか、
見ているだけでニコニコしてきちゃいますね。

今なら「たんとお食べ。」といいたくなる親戚のおじさんや、
おばさんたちの気持ちが痛いほど分かります。

それと同じラインでいうのがふさわしいかどうかはともかく、
僕にとっては最近、4歳の長男が毎朝便器に放つ、
ぶっとい一本がたまらなく気持ちいい。

アルコールやストレスなど、大人の事情を満載した
僕の大便と違って、そこには何の迷いもありません。

ひり出す本人はもちろん、
その臓器にすら一切の迷いはないでしょう。

ただ便意が来たら、
親に力いっぱいしがみついて、う〜ん!といきむ。
そして、出す。

そんなシンプルな動きの結果出てきた、
僕のそれよりもはるかにぶっとく、健康美に満ちた一本。

それを見るたび僕の心は晴れやかになり、
さぁ今日も働こうと、頑張る元気が湧くのです。

いいぞ息子。俺のように胃腸が弱い大人でなく、
そのぶっとさのまま、ビッグな大人になってくれ。
(それまで35年ローン、カッコ悪くても返すからヨー。)

・・・なんていう愛しさと切なさと心強さをすべてひっくるめた、気持ちよさ。

長男もじきに全部、自分でできるようになっちゃうだろうけど、
それまでせめて、あと2〜3ヶ月はこの幸せを味わっていたいと思う。

そして将来、僕が寝たきりになったときに、
ケツ拭かれながら長男にこんな思い出話ができたら愉快だろうねェ。

それではバイバイキ〜ン。

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