リレーコラムについて

ちょうどお預かりします

磯部康人

みなさま、こんにちは。
磯部と申します。
関西支社で隣に座っているかわいい後輩、
宇野君からバトンを渡されました。

ぼくは宇野君の言うような聖人でも君子でもなく、
立派なことは何も言えないので、
「ちょっと気になっていることを書こうかな」というくらいの
気持ちでのぞもうと思います。お許しください。

ではさっそくですが、第1回のテーマは、これです。
「ちょうどお預かりします」。

このフレーズは、コンビニに行く人であれば、
よく耳にされているのではないでしょうか。

たとえば、500円の商品を買おうとしてレジに行く。
財布をのぞくと、500円硬貨があったので、それを出す。
すると店員さんは、言うでしょう。
「500円、ちょうどお預かりします」。

うーん、気になる。気になるぞ。
なぜなら、このとき言うべきは、
「ちょうどいただきます」だからです。

「お預かり」するのは、お釣りが発生するときです。
500円のものを買うのに、お客さんが1000円を出した。
でも対価は1000円ではないので、店員さんは便宜上いったん受け取り、
対価以上の分をお釣りとして渡す。このお釣りを渡すまでの、
「対価以上のお金をいったん受け取っている」状態が、
「お預かりしている」状態なわけです。

ですから、「ちょうどお預かりします」と言われると、
「預かる?じゃ、いつ返してくれるの?」と尋ねたくなってしまいます。

近いうちに、またぼくはコンビニに行くはずです。
そしてレジで、ちょうどのお金を出したとき、
少し身を硬くし、心の中で祈るのです。
「ちょうどいただきますって、言ってくれ!」と。

・・・えー、こんな調子で、あと4回いかせていただきます。
すみません、よろしくお願いします。

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