リレーコラムについて

ライバルはどこだ。(反省文にかえて)

細田高広

コピーライターの仕事が、
言葉で価値をつくる仕事だとしたら。

ここ数年で最高の仕事をしたのは、
村上隆じゃないだろうか。

「スーパーフラット」

そのキャッチコピーは日本の芸術の特異性を
世界にプレゼンし、莫大なお金銭的価値を生んだ。

コピーライターの仕事が、
言葉で変革を生むことだとしたら。

ここ数年で最高の仕事は、
旭山動物園ではないだろうか。

「行動展示」

そのコピーは、動物園のあり方を変え、
北国の小さな動物園を成功に導き、
いま、世界のお手本になっている。

広告づくりが、幸告づくりだとしたら。

いま日本でいちばん幸せを提示しているのは
スタジオジブリじゃないだろうか。
もしくは、ディズニーランドか。

常に目に入る存在とばかり、競争してしまいがちだけど。
本当に刺激をくれるライバルは、少し遠くにいる。
そういうものじゃないかなぁ、と思います。

組織だけでなく、個人でも同じこと。

だから僕は、ライバルと言うと
別世界で生きている友人をいつも思い浮かべます。

官僚になったアイツは、どんな目線で世の中をみてるんだろう。
職人になったアイツは、どんな想いでモノづくりしてるんだろう。
学者になったアイツは、どんな問題意識を追求してるんだろう。

と、常々思っていながら。
昨日、アフリカから帰国した
大切な友人の「おかえり会」をすっ飛ばしてしまいました。
ライバルたちとの再会を、
仕事を言い訳にフイにしたわけです。
ごめん!ごめんなさい!

NO
年月日
名前
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5691 2024.04.20 長谷川輝波 言葉オブザイヤー@韓国の街中
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