リレーコラムについて

左俊幸の話

左俊幸

はじめまして。電通九州の左です。

今回は自分の話をします。

前回の永野さんのコラムでも少し触れられていましたが、
僕は「めちゃくちゃ濃い顔」らしく、コワそうだの、アヤしそうだの、
エラそうだの、エロそうだの、エロそうだの、エロそうだの、
様々な誤解を受けたことがあるのですが、
今日はその中でもいちばんひどかった話をします。

あれは大学に入学したばかりのある深夜のこと。
当時まだケータイを持っておらず、なおかつ寮に入っていた僕は、
寮の近くにあった、ふきさらしのボロい公衆電話から
当時気になっていた女の子に電話をかけていました。

すると、道を挟んだ向こう側に、
一台の車がキュッと止まりました。普通の白い乗用車です。

僕は別に気に留めることもなく、そのまま電話で話し続けていたのですが、
その数分後、なんとその白い乗用車から、屈強な男達数人が次々に飛び出し、
僕の方に猛ダッシュで走って来たのです。

気がつけば僕はすっかり周りを取り囲まれていました。

受話器を持ったまま呆然と立ち尽くす僕に、
その男達のリーダーらしき人物がこう言いました。

「その電話、切ってもらえるかな?」

口調こそ丁寧ですが、言っていることはめちゃくちゃです。
ここで黙って引き下がってしまっては男ではありません。

「はぁ?わけわかんねーぞテメー!
俺にブッ殺されたくなかったら、さっさと散れやボケぇ!」
僕は怒りにかられ、思わずこう言い放ちました。

心の中で。

実際にはビビッて声も出ず、すぐさま受話器を置きました。
僕が男らしいのは顔だけです。中身はこれっぽっちも男らしくありません。
でも僕は、そんな自分のことが嫌いではありません。むしろ大好きだ。

さらにその屈強な男はこう言いました。
「そのダウンジャケットを脱いでもらえるかな?」

もちろん脱ぎました。ものすごい早さで脱ぎました。
すると屈強な男たちは、なにやら私のカラダを触りはじめたのでした・・・。

それから約1年後、大学の友人から、僕は驚愕の事実を耳にします。

「お前さあ、昔、誘拐犯と間違われて私服警官から取調べられたって言ってたよな?
この前警察24時みたいな番組で、たぶんそのときの事件が特集されてて、
一瞬、お前の写真が出てたんだよ!
『真犯人の逮捕に至るまで、様々な容疑者が浮上した』みたいなシーンで
モザイク入りの写真がパタパタ何枚が出てきたんだけど、アレ、ぜったいお前だよ。
いやー、お前の顔って濃いから、モザイク越しでも分かるよなー。
あ、そうそう、お前取り調べ受けたとき、赤のダウンジャケット着てなかった?」

思いっきり着てました。すぐに脱がされたけど・・・・・。

と、基本的には散々な目に合ったのですが、後日談としていい話をひとつ付け加えると、
僕はそのとき公衆電話で話していた女の子にその後告白し、つきあえることになり、
結婚をし、いまはもう2歳になる息子までいます。
そして幸いなことに、息子は僕と全く似ておらず、濃くない顔立ちをしています。

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