リレーコラムについて

ぼくがコピーライターになったわけ

張間純一

コピーライターになるまで、コピーライターになるなんて思ってもみませんでした。

関西電通の張間純一です。

今日はどうしてぼくがコピーライターになったのか、について書きます。

—–

大学生の間、ずーっと山にこもりっきりで大学はおろか自宅にもほとんどいないという生活をしていました。
漠然と、将来もこんな生活が続けばいいなと思ったりしていたのですが、
3年生の冬、みんなが就活している姿を見て、自分はこのままでいいのかなって、
ちょっと焦ってしまったんです。

焦ってしまったということは、覚悟ができてないってことじゃないか、と
ぐさっとまともなことを言ってくれる友人もいたりして、
じゃあ人並みに就活でもするか、とリクナビに登録して、
募集広告が来た企業に業種問わず片っ端から応募していきました。

資料請求やウェブ上でのエントリーだけなら、
たぶん50社か60社くらい受けたんじゃないですかね。

そのうち日程の合う企業の面接を受けれるだけ受けました。30〜40社。
1日平均2〜3社、多い日には5社くらいの面接をうける、
という生活が3ヶ月続いたのですが、、、

全部落ちました。がぼーん。

ショックですよ。

世の中全体から「お前はいらん」と言われたような錯覚。

それが錯覚であってくれと祈る感じ。

開き直って、これはもう山に引きこもって仙人でも目指すか、なんて思っていた頃、
内定をくれた唯一の会社がいまの会社でした。

結果から見るととても良い会社に入れてもらったと思うのですが、
過程が過程なので、それ以上にこんなぼくを拾ってくれたありがたい会社と思っています。
(といってもこんなのもっと苦労してる人からみると甘いんじゃと怒られそうですが)

なので、山で暮らすという考えは、
就活が終わったころにはこれっぽちも残ってませんでした。

総合職で電通に入るとどの職種になるか全然わからないんですが、
はげしく飲んだりするのは向いてないなあと、今の職場を希望して配属されてみたら、
「コピーライター」と肩書きのついた名刺がもらえました。

それがコピーライターになったきっかけです。

つねづね思うのですが、この職業って、ずっと目指している人にとっては
とってもやりきれない職業ですよね。
ぼくみたいに就活してみるまでなりたいと思わなかったひととか、
30過ぎてコンビニ店長よりコピーライターだ!と一念発起したひととかが、
いきなり競争相手になってしまうので。

こんな、なりゆきでなったみたいな始まりだったのですが、
いまではこの職業、わりとしっくり来ています。

おとといも書いたように、
人と違うところにどうやったら行けるか考える、みたいなことは昔から好きだったので、
そういう仕事の仕方ができるなら向いてるんじゃないかな、とさえ思っています。

まあ、
仕事も遅くてなかなか進まないし、コピーもぜんぜん思いつかないときは、
山にこもってた方がよかったんじゃないかと思ってしまいますが。

いろんな人に出会えて、出会えた全員がすごい刺激をくれるということも
この職業がしっくり来ている原因だと思います。

いつも刺激と笑いをくれる職場の人々とか、
リレーコラムをまわしてくれた榎本さんとか、
カンヌでライオンをもらえるきっかけをつくってくれた
元東急エージェンシーで今電通の3CDにいる濱田雄史さんとか、
(この人と出会ってなかったら、今のぼくはなかったでしょう)
それから、
このリレーを引き継いでくれる大広九州の大林孝明さんとか。

そう、
1週間の夏休みをはさんで、再来週のリレーコラムは、大林さんです。
大林さんはぼくと同じく、NIKE FREEの愛用者です。
そして、一緒に飲むたびに前後不覚になってしまうぼくの面倒を見てくれます。
飲むたびにおもしろくってためになる話をしてくれているのですが、
毎回ぼくはよっぱらいすぎて覚えてないので、
しらふで聞けるこの場で話がききたいと思いました。

ほんとうは5回書くべきなんですが、今日の夜もう1回書けるか自信がないので、
さきにバトンの渡し先を書いておきます。

—–

メールいただいた方、なかなかお返事できずすみません。
ご覧の通りずぼらなもので。
はげみになってます。これでもいつもよりがんばれています。
来週には必ずやお返事します。

はげまし、苦情、同情は
→ jun.harima@dentsu.co.jp

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