リレーコラムについて

帰国したて

髙崎卓馬

ハワイ島でのシナハンからさっき帰国しました。
安路さんから、高崎です。
僕は来年少し大きなプロジェクトを画策しています
その核になる映画をつくるために、ハワイ島に何度か取材にいっています。
今回は日系の100歳くらいのおばあちゃんおじいちゃんたちに
話を聞ききにいってきました。いわゆるセカンドジェネレーションという人たち。
さとうきびのプランテーションで働くために移民したひとたちの子供。二世。
戦争や、貧困や、孤独や、自分とか、いろんなものを乗り越えて笑う老人たち。
彼らの子供はみな、といっても70すぎだけど、戦争の言論統制のせいで
日本語はまったくできなくなっていて
日本人の親子なのに英語とハワイ語でしか会話が成立しなくなっていました。
そこへ僕らが行って、一時間くらいゆっくり英語ベースで話していると
突然彼らの日本語が何十年かぶりに息を吹き返して、
驚くほどスムースに日本語を話し始めるんです。
なんの前触れもなく。
それは、なんだか奇跡の瞬間のようで。何度か鳥肌がたちました。
まるでタイムカプセルを掘りおこして中からでてきたような素直できれいな日本語に
おばあちゃんおじいちゃんの本当の孤独をみたような気がしました。
歴史は孤独に形を変えて、彼らをゆっくり時間の先に追い込んでいく。
どうすることもできないから、笑う。その姿のなんと美しいこと。

最近の日本人はでかいなあ、
と別れ際に僕にしがみついてきた100歳すぎのおばあちゃん。
僕はそのおばあちゃんの手をなんだかずっと握っていました。

関係ないんですが
帰りの飛行機で観たドキュメンタリーでの
マークジェイコブスの一言が忘れられない。

「欠点こそ最大の魅力になりうる。だから壊せ!壊せ!」

壊した先にある成立こそ、新しくそして美しい。
ううむ。

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