リレーコラムについて

今じゃすっかりハンサムだからなんでしょうな

岡田文章

電車で座れない時は、
たいてい、柱によっかかって扉のそばにたちます。
こういう方は、私みたいに
埼玉出身のさえないブ男じゃなくても
多いみたいですね
(無意味に自分を下げずんでみたよ)。

今朝もですね、その、いつものポジションに立ち、
「あー関西は通勤タイムでもさほど混んでないから
痴漢に勘違いされたらいやだから、なんか、こう、無意味に
バックの持ち手をどんだけ大事なんだよってくらい
強く握ったりしてなくていいから、いいよなぁー」
とかって考えながら、
ぼさーっと車内を見まわしてたのですけど。
ふと、思い出したことが。

高校生のころ、
今のボクがしているように、
身体を車内の方に向けて立っている人間に対して
「おまえはずいぶんと
自分の容姿に自信あんのなー!
あれか。
ハンサムか、おまえは。
いい男か。
しょうゆ顔か」
とかって、噛みついてたのです。
ココロの中で。
埼玉県民がココロの中で。

なんであんなにひねてたんだろう。
なんであんなに自信なかったんだろう。
なんであんなに恥ずかしがりだったのだろう。
なんであんなにイクラとか筋子とか魚卵系が好きだったのだろう。

不思議でならないなぁ。

そんなこと思いつつ、
桜ノ宮のホームに降り立ったのでした。

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