リレーコラムについて

人間イロイロということですとか

進藤瑞博

神保町・書泉グランデの地下一階、階段付近に
一人の男が座りこみ、写真集の表紙に顔をくっつけていました。
アイドル水着写真集でした。

10分後に見たら、同じ姿勢でした。
よおく観察すると…分かりました。
彼は、自分のまつげで水着姿のアイドルを
ゆっくりと愛撫しているのでした。
何度も、何度も…。
(よおく観察するなよ)

まだまだ自分の知らない欲望のカタチがあったのだなあと
これにはけっこう、虚をつかれたことです。

もうひとつ。

映画「プライベート・ライアン」を見終えたあと。
隣に座っていた男性が連れの女性に言うのを耳にしました。

「まさかライアンが見つからないまま終わるとは思わなかったよなあ」
「何それ?」

彼が語った解釈によると…
トム・ハンクス演じる大尉は結局ライアン2等兵を見つけられず、
失意のまま終戦を迎えた。数十年後、年老いた大尉はライアンの子孫らとともに
彼の墓参りををする。「そうか、お前はあの時すでに戦死していたのか…」。
無意味な作戦に命を散らした戦友たちに思いをはせ、涙する大尉であった。

人間の「誤解力」の極限を見た気がしました。

  • 年  月から   年  月まで