リレーコラムについて

「え?さっきまで笑ってたじゃん!!!!!」

木村

これは20年前、中学生の頃の話です。
当時渋谷にあったライブハウス「屋根裏」で
日本のハードコアパンク(見かけなくなりましたね)のイベントがあり、
入り口の階段付近で待っていたときのことです。

インディーズでは有名だったとあるグループのボーカル(片手がない、とってもコワイ方でした)が
後輩らしき人と話をしていました。
そのボーカルは「よお、久しぶり。どうしてんの。」という感じでドラムのスティックを相手にコンコンと当てながら
ニコヤカに話していました。が、しばらくして何を思ったのか突然
「あれ、なんかムカついてきたな、、、。」と言うなり
バキ!!ドス!グシャ!グシャ!と相手を殴打し始めたのです。
「いいかげんにしろよ!!」と怒鳴りながら繰り出されるリズミカルな暴力は、
相手が鼻血を出し謝っても続きました。

何が「いいかげんにしろ!」だったのか、さっぱりわからないまま、、。

その「理不尽さ」に、中学生の私は恐怖を感じながらも「かっこえ〜」と感動。
意味がないことがカッコいいという、ありがちなアオい妄想に支配されることになるのです。

あれから20年。
あの頃憧れた「理不尽」という概念は
今では「理不尽なオーダー」に応えるという日常業務として
慣れ親しむものへと変化していきました。

大人になったちゅうやつですね。中学生の自分と比較して大人もくそもないけど。

ところで、あの頃の日本のパンク系のレーベルで最もアツかったものの一つが
「ADKレコード」。

そんなこともあって
「ADKとしての提案をどう位置づけるか。」
「ADKの戦略はクライアントに刺さるのか。」といったフレーズを社内で聞くたびに
今でもつい拳を振り上げてしまうのです。  うそ

NO
年月日
名前
5772 2024.10.04 高崎卓馬 名前のない感情
5771 2024.10.03 高崎卓馬 母のひとりごと
5770 2024.10.02 高崎卓馬 批評と愛
5769 2024.10.01 高崎卓馬 再会の夜
5768 2024.09.30 高崎卓馬 ともだちの木
  • 年  月から   年  月まで