リレーコラムについて

鏡になる。というしごと

前原佳世子

鏡になるといっても、人さまのお手本になるということじゃありません。
めっそうもありません。
求人広告をつくる仕事をはじめて、
世の中にはすごーくあたたかい素敵な仕事がいっぱいあるなぁ、
仕事って必ず自分と世の中をつなげているんだなぁと、
あらためて知ったのですが、
このことを、仕事をしている本人が気づいていないことって意外と多いんです。
就職して、当たり前にあたえられた職務をこなして、
「これがお前のミッションだ」とか「お前の業績は中の下だ。もっとがんばれ」とか
会社のものさしで評価されちゃって、
自分がちゃんと仕事を通して世の中と自分なりの方法でつながっているという
とっても大切なことを忘れてしまったり、
へたしたら知らないまま過ごしている人もいるのですよ。
それで、わたしは出会う人すべての「鏡になろう」と決めました。
先入観なく、色めがねをかけず、ありのままのその人を、その人の仕事を、
鏡となって映すだけ。
これって、取材のときに「へー」とか「ほほぅ」って感動するって
いうだけのことなんですけどね。
(もちろん、無理して感動するのではないです。
ほんとに感動するんですよね。仕事の話って)
これまでに出会った、たぶん数百人の人たちが、
数百とおりの仕事をしてて、数百とおりの世の中とのつながりかたを持っていました。
だから、いま私は、こうして快適に幸せに暮らせているのだなぁって思いますし、
そのことを「鏡」としては一応お伝えすると、
ご本人たちも、なんだかうれしそうにしてくれます。
人は、人生の中で限られた数の人としか関わることができませんけど、
いい仕事はたくさんの人に伝わってつながっていくのですよね。
究極は、だれかえらいお坊さんが言ってましたけど
「自分のやりたいことをやっていたら、それが誰かの役に立っていた」、なのでしょう。

そんなこんなで、わたしの「仕事ウオッチ」ぶりはどんどん進化し
その結果、自分のしごとも深化していくのでした。。。

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