リレーコラムについて

セルキー君の冒険

加藤麻司

セルキー君が降り立ったのは、砂ぼこりの匂いがする町でした。
ポケットの中は、両替してもらったツブツブ硬貨でいっぱいでした。
「ねえ、おばさん、その紫リンゴを1つくださいな」
「1個、10ツブツブだよ」「もうちょっとまからない?」
「これはねえ、1万個に1個しか取れない貴重な実なんだよ」
セルキー君は、ねばりにねばって1個4ツブツブで買うことにしました。
いいものを安く買ったので、セルキー君はリンゴを頬張りながら、
得意気に町を歩きはじめました。すると、どうでしょう。
紙袋いっぱいの紫リンゴをもった人があっちにもこっちにも
いるではありませんか。やられた!
セルキー君は、だまされたことを知り、警官のオジサンを連れて
さっきのお店へ戻りました。「このオバサンは嘘をついたんだよ」
「なにを言ってるの、あなたが4ラピートって言ったんでしょ」
集まってきた見物人たちに味方になってもらおうと
セルキー君はまくしたてました。ところがどうでしょう。
警察官もまわりの見物人たちもみんなセルキー君が悪いと言うのです。
だました人よりもだまされた人が悪いですって。
セルキー君は、可愛い瞳に涙をうかべて抗議しました。
すると、どこからか乞食のような男が現れてつぶやいたのです。
「坊や、この国には、定価というものがないんだよ。
欲しい人が、欲しいものの値段を決める。それがルールなんだよ」と

もしも定価というものがなかったら、
値段と価値がまちまちだとしたら、どんなCOPYを書きますか。

 

NO
年月日
名前
4974 2020.09.30 玉川健司 新居は六本木
4973 2020.09.30 玉川健司 ずっと福岡にいるものと思っていたのに
4972 2020.09.28 玉川健司 中村さん
4971 2020.09.26 中村聖子 お元気ですか
4970 2020.09.24 中村聖子 「不要不急」にもエールを。
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