リレーコラムについて

知る

山本絵理香

当たり前ですが、

仕事を、自由に、やりたいように続けるには、

体調を整えたり身体の状態を知っておく必要がある。

 

特に問題がないからと、目をそらし、

寝る間を惜しんで仕事や遊びに勤しんでいたところ、

驚かされたことが2つあったので、書きたいと思います。

 

数年前のある日、区から子宮がん検診のチケットが届き、

無料だからという軽い気持ちで、受けることにしました。

後日送られてきた結果は、要精密検査。

まだがんと診断されたわけでもないのに、

「いつかは子供も欲しいと思ってた」「親に迷惑かけることになるのかな」とか、

走馬灯のように頭の中をぐるぐる駆け巡り、涙。

詳細を直接医師に聞きにいくと、

さらに、HPVが陽性かどうかを調べる検査をし、今後の方針を決めることに。

結果はHPV陽性。でも組織に異形はみられなかったので経過観察3ヶ月となりました。

その間、薬を飲むわけでもなく、ただ経過を見る。普通に生活をする。これが結構辛い。

考えないようにしていたけれど難しく、

一度頭をよぎると、コピーを、企画を、考える隙がなくなる。

「HPV陽性 がん 確率」「HPV 飲酒 関係」とか調べ出してしまう。

その後、経過はよく、1年に1回の検査で済むようになりましたが、

ここまでかかった約半年間、

仕事のモチベーションに支障をきたしていた自分がとても不甲斐なかったです。

ちなみに、このことを友人に話したら、その子も経験があり、

稀な出来事ではないということに驚きました。

HPVワクチンの存在を知らなかった自分にビンタしたいし、

子宮頸がん検診は受けたほうがいいと声を大にして言いたいです。

 

もう一つの驚かされた出来事も産婦人科で起きました。

通院している中での医師との会話で、

「結婚されてますよね。生殖機能のチェックってされましたか?」と聞かれたので、

「健康診断の婦人科検診で問題ないって言われてます。」と伝えると、

「健康診断の良し悪しと妊娠できるかどうかは関係ないです。」と顔をしかめられました。

医学的には、生殖機能は衰えていくから、年齢が若いほうが対策できることが多い。

だから、いつか子供を望むならチェックしておいたほうがいいんだそう。

私は、仕事を続けたいので、40歳くらいかなあ。となんとなく思っていました。

私のように根拠なく決めこんで、チェックせず過ごし、始めた時にはすでに遅し。

という人が今どんどん増えているんだそうです。

それを聞き、知った上で、決めよう。と決め、

卵子の残数や生殖機能に異常がないか、夫婦で受けてみることにしました。

ちなみに、この検査、月経周期に合わせなくてはならないし、

一度では済まないし、ほとんど保険適用外で高いです。

でも、仕事も、人生も、自由に、やりたいように続けるための代償としては安いもんだと信じ、

現在進行中で検査をしてみております。

どうなることやら。

 

以上、

知っているかどうかで人生左右されてしまうかもしれないことを、

身近に感じたこの頃でした。

 

結婚、エシカル、婦人科。

縁があり、経験し、多くのことを知ったので、

せっかくなので、いつかこれらのジャンルでコピーを書く仕事ができたらと夢見ております。

数回にわたりお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

次のバトンは、新人賞同期の加藤千尋さんです。

「きみが次に好きなもの。」という代表コピー、

TIKTOKのCMをテレビで見て、いい!と思いメモさせていただいておりました。

恐れ多くも同期になれたので、思い切ってお声がけした次第です。

明日より1週間どうぞよろしくお願いします!

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