リレーコラムについて

もし、そんなことがあったら、その3

東秀紀

もし、まんがいち、たとえば、ですけど。
あくまで、もし、まんがいち、たとえば、の話ですけど。
こんなふうに暑い夏に、冷蔵庫を持っていなくて、
でも焼きそばがむしょうに食いたくて、
豚肉も入れたくて買ってきて、
でも豚肉はちょっと贅沢だからまずは半分だけ食って、
残りの半分は一週間後くらいに食おうと部屋に置いといたら
なんか臭くなってたけどすげえ焼いちゃえば平気だろうと、
食ったら平気だったんだけど、
でもこんな生活でいいのかなと思っていたちょうどその時に、
アパートから歩いて5分くらいの路上に冷蔵庫が捨ててあって、
それを見つけたとたんにドキドキして、
でもまっ昼間からそれを運ぶのはちょっと恥ずかしいので、
深夜の3時30分に目覚ましをかけて起きて、
冷蔵庫を取りに行ったらまだちゃんとそこに残ってて、
でも古い冷蔵庫だからやけに重くて、
もう腕とか足とか切り傷だらけになって、
必死にひとりで階段も一段づつあげていって、
やっと部屋まで運んで、
コンセントを入れてみたらちゃんと電気がついたら、
ぼくだったら、すげえうれしいだろうな。

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