リレーコラムについて

すべてが気になる!

安田有美香

たとえば。

22歳、男子。高卒。大手家電量販店に入社するが、その「体育会系の雰囲気」になじめず、会社では口数が少ない。毎日、9時頃退社。家の近くのローソンで、必ずおでん(ちくわと大根と卵)とカルビ焼き肉弁当を買って帰る。現在1Rマンションに一人暮らし。家賃は5万8000円。持っているスーツはアオヤマで買ったグレー系が中心。ファッションにはあまり興味なし。好きなテレビ番組は、「ネプいっ!」。好きなタレントは、安西ひろこ。好きな食べ物は、焼き肉。サービス業という職種がら、拘束時間が長い。会社になじめないので、家に帰るころには、どっと疲れている。が、酒が飲めないので、ストレス解消もできない。彼女もいない。もっと、上下関係の厳しくない、気楽にやれる職場を探している。給料は多少落ちてもいいから、7時には帰れる会社。若い事務の子がいるような会社。他人に干渉しないような社風の会社。

先週の担当、尾崎くんも最後に書いていたけれど、コピーライターの仕事には、必ず「ターゲット」がいますよね。
で、わたしがずっとやってきたのが、「求人広告」。
広告するものが「仕事」または「会社」だけに、ターゲットの人生に、ぐっと影響を及ぼす。逆にいえば、「どんな人をターゲットにおくか」ということが、つくる段階で、すご〜く重要なことになる世界です。
1週間に10本から20本をつくっているので、1本1本、詳細なターゲット像を考えているわけにはいきませんが、「これぞ」という仕事の時には、上のような具合に勝手に物語をアタマの中に描いたりしていました。
この「仕事」、この「会社」の広告を見て、響く(応募する)人は、どんな性格で、どんな生活をおくっている人なんだろう・・・って。
そんなシュミレーションを自分ひとりのアタマの中で、ぐるぐる展開しなくちゃならない。
それを繰り返しているうちに、「人間観察ぐせ」&「たくましい想像力」が身についてしまいました。

たとえば、会社帰りに寄るコンビニ。気がつくと、前の人の買ったものをじっと観察している(イヤなおばさん?)
ポテチと菓子パンとペプシを買っていくOLを見ては、「こいつはヤセてるけど、体脂肪率は高いな。親に甘やかされてそだった感じ」とか、
「東海ウォーカー」と「ぴあ」と「ホットドッグプレス」をいっぺんに買っていく高校生のニキビ面を見ては、「こいつは、最近、初めての彼女ができたな。アタマんな中、そればっか」とか、
やたら弁当とか缶ビールとか買い込んでいく地味なカップルを見ては「それは今日の夜と、明日の朝の分だろ。地味な人ほどやらしかったりするのね」って、じろじろ見てやったりとか。ふつうの人は、そういうこと心の中でやってるんでしょーか?

そうなると、どこにいても人のことが気になる。
電車の中で、カップルを見ては、「どっちが、より惚れてるんだろう?」、
オジサンを見ては、「この人は28年の結婚生活の中で、浮気したことあるんだろうか?」、高校生を見ては、「なんで16歳前後って、こんなに足が太いんだろ?」
・・・目に入ってくるものすべてが気になり、そこから想像がふくらんでいく。
気がついたら、最寄りの駅についていた・・あぁ、わたし降ります!
という毎日なのです。

テレビを見ていたって、「このタレントとこのタレント、一緒に旅してるけど、ほんとは仲が悪いんじゃないだろーか?だって、目を見て話してないもの」など、
気になること満載で、番組の内容がアタマに入りません。

センセイ、わたしって、ヘンでしょうか?

と、書きながら思ったけど、これは別にコピーライターという仕事のせいでなく、
わたし個人の問題だと思えてきたので、
今日はこれにて終了して、
電車の中でみかけた「ごくおばさんに近いおじさん」のことについて、
想像をめぐらしてみたいと思います。

おやすみなさい。

今日のはなまる伝言板
ミニチュアダックスフント(雄・1歳・名前:子牛)を飼っています。
「トイレを着実に覚えさせる方法」を知ってる方、ご一報ください。

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