リレーコラムについて

先生

保持壮太郎

小学校のころの担任だった樫村先生は、
少し変わった先生だった。

田中正造をいたく尊敬していて、
社会の授業の大半は
彼の半生を紐解くことに費やされた。
2週間かけて明治天皇直訴文の読解やらされている
公立小学生なんて聞いたことない。

俳句をおしえるときだって、
5・7・5の話も季語の説明もせずに、
松尾芭蕉や小林一茶なんかのページもすっとばして、
手製のプリントのすみっこに載っていた一句を、
だいじそうに黒板の真ん中に書いた。

 山から風が風鈴へ 生きてゐたいとおもふ
 種田山頭火

みなさん、これが俳句です。
と言って授業を終えた樫村先生。

あれから25年以上たつけれど、
未だに山頭火でラーメンを食うたびに、
あの日のことを思い出す。

先生、いまごろどうしてるかな。

保持壮太郎の過去のコラム一覧

4286 2017.07.31 苦手
4285 2017.07.27 若気
4284 2017.07.26 墓石
4283 2017.07.25 先生
4282 2017.07.24 自分
NO
年月日
名前
4523 2018.08.10 鈴木拓磨 TOKYO 2100
4522 2018.08.09 鈴木拓磨 書き出し小説
4521 2018.08.08 鈴木拓磨 息子が黙ってない
4520 2018.08.07 鈴木拓磨 父がボディビルダー
4519 2018.08.06 鈴木拓磨 日本コピーライターズクラブ
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