リレーコラムについて

10年の間に – 4

小藥元

いまの事務所は、2つ目になる。
渋谷の並木橋を登ったところからはじまり、
今は渋谷の宮下公園の真向かいにある。
小さい部屋から僕らはスタートし、
その頃使っていた木のテーブルを捨てられずに
未だに打ち合わせ部屋で使っている。

10年の間に様々なネーミングをさせていただいた。
それでも自分の屋号を考えるときは、かなり悩んだ。
本当はまったく違う名前を考えていた。
それこそ、コピーライター周りの言葉で。
ある日、仕事をしていた営業に
「ミートボーイじゃないですか?w」と冗談を言われた。
動いていたキャンペーンが服のコーディネートをテーマにしていて
「meet」という言葉を大きく据えていた。
その冗談は冗談で終わらず、
そのとき自分が仕事で思っていたこと・考えていたあらゆることが結びついて、
「meet」という単語を僕は重ねていた。

出会えたからこそ、その先に出会えるものがある。
あるいは、出会った先に生まれるものを見てみたい、出会いたい。
言葉と絵だって、人と人だって。
そう思った。
そしてその繰り返しが人生なんだと思う。

昨日、アメリカ買い付け中だった仙台のビンテージショップから連絡があった。
「「m」のサインネオン見つかりましたよ」
またそんな出会いがやってくるなんて。
ガラクタが事務所にまた増えそうだ。

NO
年月日
名前
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5691 2024.04.20 長谷川輝波 言葉オブザイヤー@韓国の街中
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