リレーコラムについて

好きなモノについて書く、他愛のないコラム⑤

湯治健富

FCCが好きです。

先週のコラム担当である久冨さんが書いていましたが、

いま、FCCの運営に携わらせてもらってます。

これまでも、審査会当日朝にコーヒーを運ぶ係として

10年以上携わってはいたのですが、

去年の6月に、神戸から福岡に戻ってきましたので、

もっと深めのところで携わらせてもらってます。(もちろん、コーヒー係も兼務で)

いまの携わり方は、個人的には、FCCへの恩返しのつもりなんです。

話は仕事を始めた当時に遡るんですが、

大学を出て、福岡のプロダクションで働きはじめました。

そこは不動産広告と通販が中心でしたので、

なかなか「コピー一発でやってやるぜ」なんて仕事はありません。

というか、コピーも書けない若造です。

そんないい仕事が回ってくるはずがありません。

このままだとマズイ・・・思っていたのですが、

そこを打開するきっかけが、FCCでした。

今もそうですが、FCCには当時も全国で名を馳せる強者の面々がいます。

言葉は悪いですが、これを利用しない手はない。

そう思いました。

その年のFCC審査会をお手伝いさせてもらったことをきっかけに、

いろんな方のところに押しかけて、コピーを見てもらうことにしました。

前年の宣伝会議賞の課題から、今年も実施されそうなクライアントを選び、

週に最低100本、月に400〜500本のコピーを書きます。

それを自分なりにセレクトして、ファイルにまとめて、

いろんな先輩コピーライターのところに持っていくという

“コピーチェック“の押し売り作戦です。

電通九州、西広、博報堂、西鉄エージェンシー、ADK、大広九州・・・

とにかく、ちょっとでも名前を知ってる方のところには、

連絡をとって持っていきました。

そしたら、あわよくば営業にもなって、

面白そうな仕事にもつながるんじゃないか。

そう、都合よくも思ったりしてました。

今でこそ思うのですが、本当にみなさん、面倒見がいいんですよね。

知らない会社の、知らない若造の、クソみたいな駄目コピーです。

忙しいところやってきて、それを見せられるわけです。

本当なら断ってしまっても当たり前なのに、

ちゃんと時間をとって、すごく丁寧に見て、しっかりとダメ出しをしてくれました。

「コピーになってない」

「言いたいことがわからない。」

「面白くない」

「こういうコピーを書いてたらダメになる」

もちろん、いいコピーは褒めてもくれましたが、その何倍もダメをもらいました。

でも、こういうところが、

FCCのいいところなんじゃないかなと思います。

会社の垣根とかは全然気にしないで、みんなで若手を育てようとする。

自分の後輩じゃないからと言って、知らないふりをしない。

昔のように、地域みんなで子どもを育てるみたいな感じですね。

そんな環境があったからこそ、福岡を出て、電通西日本で働いてたときも、

まわりのCRに助けられながらも、頑張れたんじゃないかなと思いますし、

福岡に戻ってからも、わりとすんなりと馴染めたんじゃないかと思います。

というわけで、最初に戻るんですが、

これからはFCCに恩返しをしていく意味でも、

九州の若手がもっと参加したくなるように、

もっと活躍できるようにしていきたいなと思ったりしてます。

なんか、真面目になっちゃいましたね。

これで一週間の終わりです。

僕の好き勝手なコラムにお付き合いいただき(そういう方がいればですが)、

ありがとうございました。

来週からは、宣伝会議のコピー講座時代の同期でもあり、

FCCのホープでもある、BBDO J WESとの下津浦くんにバトンタッチします。

「中洲で絡まれたら、俺を呼んでくれよ」が口癖の

ボクシングの元国体選手です。

パンチの効いたコラム、乞うご期待ください。

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