リレーコラムについて

黒光りの考察

有元沙矢香

梅雨が明け、
ぬけぬけとした青空が広がり、
容赦ない紫外線が差し込む頃になると、
汐留の地下道には
日テレの夏休みイベントブースが立ち並ぶ。

暑さに弱い私がぼんやり歩いていると、
ふととあるブースの名前が目に入った。

「ガースー黒光り探偵事務所」

年末恒例となったガキ使の特番のブースだ。
ガースーとは菅さんというプロデューサーの名前である。

「ガースー探偵事務所」では物足りない。
「黒光り」という言葉が効いている。

なんてどうでもいいことを考えながら歩いていると、
黒光りが頭から離れなくなった。

黒光り…

何とも不思議な言葉である。
辞書で調べると、
[名](スル)黒くて、つやがあること。「―した肌」
と、そのままである。
しかし、そこから漂うエネルギー、
笑った時に光るであろう白い歯、
その笑顔が隠す腹黒さ…
ただモノならぬ雰囲気…
ムッツリではなく堂々としたエロさ…
なんだか想像をかきたてる言葉である。

黒光りの最高峰はやっぱり松崎しげるであろうか。
いや、あれはビジネス黒光りなのだろうか。

黒光りが頭の大部分を占めたまま、夜の宴席へむかった。
ありがたいことに営業の大先輩方が、
先輩のCD昇格祝いとともに
私の新人賞をお祝いしてくださったのだ。

席につくなり、私は目を丸くした。
目の前に、
黒光りのお手本ともいうべきお三方が並んでいたのだ。

ただ黒いのではない。
スーパーで売られているマグロではなく、
築地のおろしたてのマグロのように
艶やかで生命力を感じる黒。
白いシャツと白い歯が眩しい。
ニコッと笑うと、
その裏にとてつもない苦難を
乗り越えてきた余裕が見える。

正真正銘の黒光り。

そういえば、
うちの会社で「スーパー営業」と呼ばれる方には黒光りの方が多い気がする。
逆に黒光りでダメなひとは見たことない。

黒光りは優秀のしるし。

そんなことを考えた木曜日でした。

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