リレーコラムについて

なんやかんやの話

西田良平

はいどうも、大広名古屋支社の西田良平です。

2日目もよろしくお願いします。

言うてますけど。

さて、昨日のコラムをご覧になられていらっしゃらない方は
なんのこっちゃわからんと思いますが。

本日は、なんやかんやあってコピーライターになった
その「なんやかんや」のことをお話しさせていただきたいと思います。

メモのご用意は、いりません。

地元の地域情報誌「21紀州」。
あ、これ「ツーワン紀州」と読むんですが。
今さらですけど。

わたくしこの会社で広告をとってくる営業をしておりましたところ、
ある日とあるクライアント様から
「新聞広告を載せたいから来てくれないか。」
とお呼びがかかりまして。

和歌山市まで、ホンダTODAYで向かったわけでございます。

あ、和歌山市って、地元の御坊市からけっこうありまして。

高校生の頃は、この和歌山市にあるVIVREや
ぶらくり丁という商店街へ買い物に出かけたものです。

まだVIVREってあんのかなあ。

駅ビルの中で、はじめて「もんじゃ焼き」っていう
ハイカラなものを食べたなあ。

いや、どうでもええわ。

話が横道にそびれたので、
ホンダTODAYで戻ろうと思います。

クライアント様のもとへ着くなり
担当者の方に言われたのが、
「キャッチコピーを提案してください。」
というお達しでした。

は?

キャッチコピー?

…。

北欧の犬の種類とかのことですか?

あ、そうですか。

ちがうみたいだワン。

会社へ戻り、キャッチコピーなるものを調べ、
わからないなりに書いてみました。

おお、なんかかっこええ。

キャッチコピーっていうやつ書いてる俺、
なんかかっこええ。

たくさん書き散らかして、再びクライアント様のもとへ
例のアレで向かいました。

いかがでしょうか。

いつもよりもええ声で言いながら、
そのかっこええやつを出しました。

いかがでしょうか。

「むいてないですね。」

ははは。

…え?

…いま何とおっしゃいました?

「むいてないですね。」

…甘栗ですか?

「コピー書くの、むいてないですね。」

おっと…あなたそんなハッキリと…。

「今後コピーを書くのは、やめたほうがいいですよ。
 才能ないですよ。」

いやまだ言う?

ねえ。

まだ言う?

お詫びを申し上げたわたくしは、
気づけばそのクライアント様の下にある本屋の
「広告のコーナー」へ猛ダッシュしておりました。

そのときばかりは、内股だったかもしれません。

そこで生まれて初めて手に取った広告の本、
それが「ブレーン」でした。

無我夢中で読み漁りながら(本屋の人すみません)、
思いました。

く、くそう。
俺もこの本に載るようなもんつくって
ぜったい見返したんねん!

ぜったいやで!
うち、ぜったいなんやで!

わたくしは、その本のうしろの方に書いてあった
「宣伝会議コピーライター養成講座」に申し込むことを決意しました。

そこからツーワン紀州とホンダTODAYに別れを告げ、
再び大阪上陸。

気持ちも新たに、
ニートをしながら講座に通いました。

これが、広告か。
これが、コピーか。
これが、講座終了後に飲む「極生」のうまさか。

コピーやCMを考えることがとてつもなく楽しくて、
それまでろくに勉強もしてこなくて、もちろん大学もでてないやつが、
はじめて「やったんど」と思った瞬間でした。

コピーライターになるんや。
その想いだけで、毎回出される課題に取り組みました。

その後、講座でお世話になった岡田直也さんのお力添えで
「アストラカン大阪」に入社し、
晴れて「コピーライター」と書かれた名刺を持つことができたわけです。

これが、わたくしがコピーライターになった
「なんやかんや」の部分です。

いや6文字に詰め込みすぎや。

まぁしかし、なんでございましょう。

「コピーライター」と書かれた名刺を持っただけで、
ええコピーが書けるわけでも、ええ企画ができるわけでもないっちゅう話でございまして。

当時まだヘアカラーなどを楽しんで、毛根をいじめまくってらっしゃった
はじめてのコピーの師匠、川口修さん(現 電通西日本)のもとで修業をし、
毎日変なコピーばかり書かされ続けたおかげで、
少しずつ変なコピーが書けるようになりました。

ありがとうございます。

いや、すみません。
素晴らしいコピーを書かはる人です。
ほんまです。信じてください。

そこから、なんやかんやあって
今の「大広」というところに入ったわけですが。

というわけで明日は、
この「なんやかんや」を見事に無視して
なぜ「ハコグミ」というコンビを組んで
漫才やらコントやらをするようになったかを
お話しできればと思います。

いや無視すな。
もうええわ。

ありがとうございました。

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