リレーコラムについて

その時、言葉が救った

中澤昌樹

いろいろとツッコミどころの多い紹介文でバトンを渡された、
電通関西支社の中澤と申します。

最後に「コピーライター界の変態紳士」と書いてくれていますが、
そもそも変態紳士の本場はどこなのでしょうか。
そして、コピーライター界の変態紳士は、貧しい少女に

「これを売ったお金でパンを買いなさい」

と1行のコピーを差し出しながら、下はズボンをはいておらず、
違うものを差し出していたりするのでしょうか。
そして、なんでこのネタに
ここまで丁寧に乗っかる必要があるのでしょうか。

さて、そんな(?)田中真輝くんとは、
10年以上前に、某社のムースポッキーという商品のCMを
一緒に担当したのですが(あんまり伏せ字にした意味ないですが)
当時のエピソードを一つだけご紹介すると、

そのとき、コンテには
私が書いた「召しませ、ムース」というキャッチコピーが、
もちろんクライアントの了承も取ったうえで、入っていました。

ところが、これを当時人気絶頂の
某モーニングな娘的なタレントの皆さんに
撮影現場で説明したところ、
メンバーの一部がまだ12〜13歳だったこともあって、悪気なく

「意味が分からない」

と言われてしまい、さあ、私もクライアントも大慌て。
スタッフや取材陣やらでゆうに100人を超える現場の中で、
即座に別案を考えないといけないという、
今で言うIPPONグランプリ級の局面に立たされてしまったのですが、
そのとき、隣にいた真輝くんから

「いただきムース、ってどうですか?」

と、これまたIPPONグランプリ級の回答が飛び出し、
コピーはその場ですぐに決定。
何ならはじめからそっちのほうが良かったがな!
みたいな空気になって、撮影も無事に終了、クライアントも大喜び。
絶体絶命の危機を、まさに1行の言葉が救った瞬間でした。

何が言いたかったかというと、
田中真輝は短いばしっとしたキャッチコピーも
ちゃんと書けるんだぞということを、
先輩としてやさしくフォローしたつもりなのですが、
いかんせん文章では単にダジャレがうまい人の話に見えてしまい、
その想いが今ひとつ伝わらないのが悲しいところです。
そもそも、なんでええ歳の後輩に
ここまでやさしくしないといけないのか分かりませんが。

それでは、これから一週間、よろしくお願いいたしムース。
 

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