リレーコラムについて

くせ

橋爪敬子

会う人に「すきな食べ物」を聞くくせがある。
タクシーの運転手さんにもよく聞いている。
迷惑な客だ。

そういえば今日は後輩に聞いていた。
彼女の答えは
んんーグラタン!
クリームのこってり系が大好きなんです、だった。

ひとが好物に想いを馳せ
まるで、さっき食べてきたかのように鮮烈に嬉々として教えてくれると
いい気分になる。

次にその食べ物をたべる時
ああ、さなの大好物をわたしは今頬張っている
食べちゃってるもんねー!イッヒッヒとさらにいい気分になる。
なんて食い意地。

などと書いていると、ふと
おいしいものって何だろうと思う。
湯気も匂いもたちあがっているのは一瞬で
それはどこかの誰かの胃袋に消えていく。
栄養って文字はなんだか眩しくて、この世がふっと
蒸発するような感じがする。

世界は喉元のかなたに。

さて
ところで生きてる証にお腹もすく今晩は
誰の大好物を食べてしまおうか。
ん?
他人の好物にもそんなことにも興味ない?
読まずにすぐ寝てしまいなさい。

NO
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