リレーコラムについて

常識は、疑うべし。

中本雅之

この正月は、たらふくモチを食べた。

最近ちょっと痩せようとしていたのだが、
年末に後輩のお宅のもちつき会に参加させてもらい、
そこで一気にタガが外れた。
おいしいし、いろんな人がいるし、楽しいしで、
テンションがあがり、Mr.モチっ子になってしまったのである。

お土産にもらった大量のモチを、実家でも食べまくった。
幼少の頃より慣れ親しんだ、モチの食し方。
その2大スーパースターは、砂糖醤油と、きな粉だ。

焼きたてのモチを、砂糖醤油にひたす。
カリカリにふくれた部分の空洞が、あまからい醤油を多めに吸収し、
口に含んだとたんはじける、その「濃い」感じがたまらない。

一方、きな粉モチは、準備運動が大切だ。
焼きたてのおモチには、白みそベースのお雑煮のなかで、
ゆっくりと湯船につかってもらう。
体があったまり、やわらかくなったところで、
砂糖と混ぜあわせたきな粉の大海原へダイブ。
雑煮の塩辛い汁を滴らせながら、
全身がきな粉にまみれていくおモチちゃん。
ああ、やっぱりこっちの食べ方の方が好きかもしれない。

…このきな粉のくだりで、「気持ち悪っ」と思ったそこのあなた。
さては、奈良県民ではありませんね。

本当に32歳ぐらいまで日本のスタンダードだと思っていた、
この雑煮からのダイブきな粉モチ。
どうやら、実家のある奈良県特有のものらしい。
関西のスタンダードですらないらしい。
この件を大阪人にバカにされたのは、ちょっとした心の傷になっている。

いや、マジでうまいんですって!
お正月のおモチ、余ってるでしょ。
いっかいやってみてください。

教訓:常識は、いちど疑ってみるべし。

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