リレーコラムについて

二刀流で、考える。

生駒健太

一週間空いてしまいましたが、
コラム、再開します。

今日は、ちょうど今感じているテーマを書きます。
アウトサイダーがコピーライターになったあとに、
乗り越えないといけない「壁」の話です。

通常、入社して2−3年くらいのコピーライターへの転身の場合、
上にトレーナー役のコピーライターがたいてい付きます。いわゆる、師匠です。
師匠がいる人はラッキーです。その人から全てを盗みましょう。
一年死ぬ気でやれば、それなりに独り立ちできるでしょう。

そんな人を僕は羨ましく思います。なぜなら僕の場合、転身したのが8年目だったので、
コピーライター歴ゼロにも関わらず
一人前の制作職とみなされ現業に放りこまれました。トレーナーも居ません。
8年目っていったらもう中堅だし、それは当然のことだと思います。

そして、僕を気にかけて仕事にアサインしてくれるCDも、
僕だけだと「ほんとにキミ、コピー書けるの?」と不安になるので
優秀なコピーライターが既に居るジョブに入れます。
僕が書けなくても大丈夫なように。
それって認められてないということなのですごく悔しいのですが、
文句を言っても仕方がなく、
その中で一人の自立した制作者として企画を採用してもらわないと存在価値ゼロです。
また、そこで勝ち残らないと、一生独り立ちできません。
そこが僕にとっての壁でした。

そこで打ち合わせで自分の存在価値を発揮するために捻り出した解決法は、
コピーで真っ向勝負しないということ。
どの世界にも天才なんてものは存在しなく、
みんな努力して一流のコピー技術を身につけてきているので
僕みたいなアウトサイダーがいきなりコピーで勝てるなんてことは、ありえません。
これは、逃げるということではなく、もちろんコピーも真剣に考えるのですが
「それ以外」で勝負をかけるということです。

それが前回のコラムに書いた「自分の土俵」ということに繋がります。
つまりコピーで必死に食らいつきつつも、もうひとつの武器で急所を狙うという戦法です。
つまり、二刀流で戦っていく。
右手にコピー。左手に自分だけの武器。

僕の場合は、「建築」と「プロモーション」という自分の土俵があったので
ある商品の広告をつくるときに、ネイティブコピーライターが商品規定やキャッチコピーといった
枠の中で考えてきているときに、たとえば
「商品体験を促進するお店やプロダクト」や
「売るためのサービス」や「世界にシェアされるようなイベント」
を考えていきます。当然、コピーも考えつつです。
そうすると、競争のないところで企画を出すので採用されやすいし、
自分の存在価値のプレゼンにもなります。

コピーも真剣に考えながら、「それ以外」の方法も考えるので
考えなければいけない量は倍以上になります。
日々の業務の中で、これをやるのはなかなか難しいのですが、
それが何よりも思考の訓練になるし、自分の強みを活かす手段になります。

さらに、この方法はメリットがあるのですが
2倍考えると、4倍アウトプットが増えます。
つまり、右手で考えていること、左手で考えていることが化学反応することがあります。

新しい体験を提供するお店をつくるというアイデアを思いついたら、
それをコピーやキャッチーな店名などのコトバにしてみる。
そのコトバから、たとえば、宅配サービスやサンプリングイベントなどの別のアイデアを発想してみる。
と行き来させることでどんどんアイデアの数が膨らんでいきます。
そうやって自分の企画をなんとか通しながら、未熟なコピーを鍛えていけばいいのです。

コピー×建築
コピー×サービス
コピー×プロダクト
コピー×音楽
コピー×アパレル
コピー×デジタル
コピー×◯◯◯

アウトサイダーコピーライターの方、もしくはいまコピーライターで無い方も、
企画会議でネイティブコピーライターと対峙した時は、
自分の土俵を活かした「それ以外」のアイデアもぜひ考えてみてください。
僕はこうやってサバイブしています。

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