リレーコラムについて

コピーボルト

河西智彦

博報堂河西@ネタは尽きてません、です。

今日はだいぶ生意気なコラムなので本当にすいません。。。。
怒らないでください。。。

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少し前の話だが、
オリンピック期間中の新聞に、興味深い記事が載っていた。

スポーツ科学は記録を劇的に変えたように見える。
しかし科学は、新記録を分析し、記録を伸ばす公式をつくり、
実証する過程で、勝手に天井もつくってしまった。
たとえば100メートル走で科学が導きだしたのは、
人類は9秒8の壁を越えられないという結論。
確かに、しばらくの間誰もその天井を破れないことで
正しさを証明したと思われていたが、突然、ある男に敗北する。
ウサインボルト。
彼は、科学がつくった天井を、外からものすごいスピードで
追い抜いていった。
そしていま、科学は躍起になってボルトの背中を分析し、
仮説を立てている。きっと科学は、ふたたび天井をつくる。
でもいつの日か、外の人間がふたたびその天井を破っていくだろう。

けっきょく、科学で新次元は生まれない。という内容だった。

これを読み、自省した。
自分のコピーも同じことになっていないだろうかと。
「〜だと思う」とかシチュエーションコピーばかり書いていなかったか。
正しいけれど驚きのない言葉ばかり連ねていなかったか。

他の人を巻き込んではいけないのだが、
広告賞の審査をしていても、傾向と対策が行き届いているのか、
だいたい同じような構造の言葉が並ぶ(構造です構造)。

いつのまにか自分自身が『科学』になり、
記録を出したコピーを分析し、真似し、追いかけ、
勝手に「コピーとは・・・」と天井をつくってしまっていなかったか。
人が一生に触れる『言葉』はとても多岐に亘るのに、
コピーの走り方はいつも同じではなかったか。

カンヌで金賞をもらった仕事は
カンヌを分析し、追いかけた結果ではない。
チームの誰も目指していなかったし、もらうなんて思ってもいなかった。
あのとき、自分はカンヌの外を自由なフォームで走っていたのだ。

自省している。

コピー界にもいつかボルトが現れるだろう。
そのボルトはきっと、コピーの外から
まったく違った走り方で駆けぬけていく。そんな気もする。

願わくば自分が・・・と、いまはまだ言えない。
ずっと目指すけれど。

今日は本当にすいませんでした。。。
明日は1円にもならないこと書きます。

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