リレーコラムについて

ツイッターでの出来事

竹島典明

今日は去年あった話をしようと思います。
ツイッターの話です。

ツイッターを去年、やり始めたときに、アカウントを作ったのですが、
名前をちょっと失敗してしまい、作り直して、結局2個のアカウントを
もっていました。
片方の方だけを使っていて、もう一つのほうは、フォロワーもいなくて
ほとんどつぶやいていなかったのですが、
全然しらない人何人からかフォローされましたのでフォローし返して
たまにつぶやいていました。

その中の一人で、高校生のA子さんがいました。
なんとなく、返信とか、つぶやきをみていると、恋人が突然病気で入院し、
ほとんど助からない状態でいるらしく、自分も後を追おうとしていたり、
精神的に不安定になってしまって、病院に入院しているらしいのです。

入退院を繰り返し、一度は、
「実家で生活していると自分だけが幸せなような気がする」
とつぶやいて、実家の窓ガラスを割ってしまい
病院に運ばれたりしています。

最初は、半信半疑だったのですが、なんとなく毎日のつぶやきを
みていると、どうやら本当のことのようでした。
フォロワーさんは100人くらいで、その中に学校の友達とか
彼女のお姉さんも含まれているようでした。

入院していて、時間があるのと、ツイッターで顔も名前も知らない
けれども、何となく人とつながっていたいという欲求が彼女に
ツイッターを使わせているのかもと思いました。

僕自身は、そこまで深くかかわらないようにしようと思っていたのですが、
自分の出来ごとに返信してくれたり、たまに返信したりと少しずつ彼女の
ことが分かってくるようになり、面識もないので、もちろん会うこともない
だろうこの人を、言葉だけの力で救えないかと思うようになりました。

恋人もいまのA子さんに生きてほしいと思っていると思うとか
人は精一杯生きるために生まれてきたんだとか。
恋人が死んだけど、負けずに生き抜いたこんな映画があったとか。
こんな歌があって、その歌詞にはこんな意味がこめられているとか。
色々なことを言ったのですが、ほとんど無力なのです。

いわゆるうまいことを言ったとしても、人の心は動かせないんだと
つくづく思いました。
何を言ってあげたら彼女のためになるのか、ちゃんと考えようと
思って、しばらく考えた結果。一番彼女に刺さったのは、

恋人のことを忘れようとか考えないようにしようとかしなくていいから
もうとことん、恋人のことを考えてみて、
そしてその恋人が今そばにいて、
なんて言うのか本気で想像してみるといいよ。

というアドバイスでした。
人の心は、その時、その時で変りやすく、本当にその人の心に
刺さるためには、すでにあるうまい言葉ではなく、その人の状態を
みてその時の言葉を贈ることが大事なのかなと思いました。

いま彼女は、家族の献身的な看護で退院し、医者になるという目標をもって
高校生活を送っています。

一週間、読んでいただきありがとうございました。
次回は、会社の同期で、クリエーティブの同期で、TCC新人賞の同期でも
あるという、大変縁を感じていますが、でも日頃から、仲良くしているので
そんなことほとんど感じていない、石橋涼子(いしばしりょうこ)さんにバトン
をお願いしました。

どうもありがとうござました。

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