リレーコラムについて

現場

山上勇人

自粛はいいとか、悪いとか。
花見はいいとか、悪いとか。

現場のリアリティから遠く離れて、余裕の議論遊戯。

いま、テレビ局では、編集マンたちが、PTSDにかかっているそうです。
震災の日から、延々と流されたTV映像は、彼らの努力によって丁寧に
管理されてきました。だから死体の映像がお茶の間に流れる事はなかったはずです。
でも、その作業の過程で、彼らのココロがどれだけのダメージをうけたのか、
僕にはとても想像できません。

少なくとも、東北から避難された方の話を聞いた限り、現場では
おびただしい数の死がそこらじゅうにあったそうです。

コンビニの天井に、流れ込んだ津波の水圧で押し付けられたままの死体。

例えばそういうリアルを目にしたうえで、花見の是非を論じるべきなのかもしれません。
僕個人で言えば、是非というより、そもそも今の自分に花の美しさを愛でることができるか、
が気になります。それを誰かと議論するつもりもありませんが。

糸井重里さんが、「寄付金の相場をあげるべきだ。」と書いた文章の最後には
「キャンペーンより、実効が欲しいので。」とあったそうです。

明快な、ものすごい、コピーだと思いました。

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