リレーコラムについて

よく寝かされた話。

忽那治郎

昔、高校生だった頃。
友人にワルのタカオと、
何かとワルに憧れる石川というのがいた。

ある日、タカオと石川は
その辺の原チャリをちょっと拝借し、
海沿いへツーリングにでかけることにした。
二人は首尾よく直結し(キーを壊しエンジンをかける)、
スリルを味わいながら風を切った。

が。
「そこのバイク、そこのバイク、止まりなさい」
怪しげな高校生二人は、
すぐにパトカーに目をつけられてしまった。
タカオはワルである。
止まりなさいといわれて
ハイと止まるようなヤツではない。
ぶっちぎろうとアクセルをふかし、
路地へ折れようとしたそのとき。

ガッシャン!

背後に響くクラッシュ音。
石川が壁に激突。大破したのである。
かくして、タカオは逃げおおせ、
どんくさい石川は警察へ連れて行かれた。

で、翌日。
「したら石川のヤツさぁ…」
タカオが昨日の事件を
面白おかしく皆に話していると、
ニヤニヤしながら石川がやってきた。
「いやー、まいったまいった…」
笑い者になってるのに気づいているのか、いないのか、
それでも「武勇伝」を語ろうとする石川に、
「ところで、お前、
 ケーサツに俺のことチクってねーだろーな」
とドスをきかせるタカオ。
「もちろん言ってないって」
「ホンマやろーな。
 もしチクってたらお前…」
「マジ、言ってないって」
「ならええわ」
「言ってない。
 言ってないけどな、
 今日お前んとこ、ケーサツ来るで」

しまった…。
20年前のネタに頼ってしまった。
ほら、仕事ばっかしてちゃいかんよ、そこのオレ。

というわけで、
来週からはバトンを
電通4CRの御倉直文大先輩に
お渡ししたいと思います。
御倉さんは眞木準さんの初代弟子で、
僕にとっては兄弟子にあたり、
現在はSCDとしてご活躍されています。

というわけで、拙文におつきあいくださった皆様、
どうもありがとうございます。
次週、御倉さんのコラムをお楽しみに。
御倉さん、よろしくお願いしまーす。

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