リレーコラムについて

6人の女

尾形真理子

小説には、6人の女たちが登場することになりました。
それぞれに悩みをかかえながら恋愛する、
30前後の女の子たちです。

「ちょっと! わたしキャラ違うんだけど!」
「これただの説明の文章じゃん!もっと素敵に書いてよ」
「この設定ムリがあるって。あんたに都合良く書かないで!」
「やっぱ、わたし、彼氏と別れることにしたから」
6人の女たちは口々に勝手なことをわたしに言ってきます。

えっと、お気持ちは分かりますが、
ちょっと、待ってもらえますか・・・。
なにぶん初心者なもので、順番に聞いていきますので・・・。
そう言っても、聞いてくれるような女たちではありません。

一緒に仕事をさせていただいている鈴木聡さんが、
ずいぶん前に話していたことを思い出しました。
彼はCD&コピーライターだけでなく、
お芝居の世界でも一線で活躍される人です。
寝ない男としても、有名でした。
「あいつは芝居書いてるから、コピーさぼってる。
 そう言われるのが悔しいから、寝ないでやるしかないじゃん」

ですよね。
自分が二足の草蛙を履きたいのなら、
人の二倍働かないと出来ませんよね。
ただでさえ寝れない毎日で、
それを実践されている聡さんの姿勢に、
わたしは震えるほど感動したことがあります。
それが今は、聞くんじゃなかった・・・と、
心の底から本気で後悔する日々。
現業と、小説は別モノだからと、
わたしが本を書いていることを、
限られた人にしかお話していませんでした。

ホント寝れないじゃん!!!
本当に、寝る時間がない・・・。
睡眠の時間がなければ、必然的に食事の優先順位も下がり、
体調もおかしくなります。
肌はボロボロ。髪もバサバサ。化粧もムラムラ。咳がゴホゴホ。

そんなわたしを近所に住む母が目撃して、
ごはんを炊いて、お味噌汁と一緒に届けてくれるようになりました。
生野菜を洗って切って、すぐに食べれるようなものも。
煮魚やお煮染め、ロールキャベツや野菜スープとかも。
いたれりつくせりにも、ほどがあるというほど。
あかん。これ以上やさしくされたら、
お母さんが死んだ時に、あまりの哀みで耐えられなくなるわ・・・。
もういいから。お母さん・・・(すごい元気な59歳ですが)
そう思いながらも、今は甘えを正す余裕もありません。

「あんたたち!
 わたしの思ってる通りに動きなさいよ!」
小説に出てくる6人の女たちは、
叫びにも似たわたしの言葉を、
完全に無視して、勝手なことをし続けています。

一体いつまでこの生活が・・・涙。

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