リレーコラムについて

おこられちゃいました。

長谷川智子

おごられちゃった話の次は、おこられちゃった話です。

最近いいこともありましたが、悲しいこともありました。
中学・高校のときの部活の顧問の先生が亡くなられました。
H先生。
女子校の演劇部(私はずっと照明とか大道具とかスタッフでした)。
H先生のあだ名はゴリラ。体も声も大きくて、しかも、こわい。本当にこわい。
(蜷川幸雄さんが灰皿投げるって聞いても、
ああ、お芝居の演出ってそういうものだよね、って受け入れちゃう感じです)
遅刻したら怒鳴られる。練習してこないとげんこつ。がんばらないと頭抱えて嘆かれる。
約束守らないと、そりゃ、もう・・・。ま、あたりまえか。
でも、うまくいくと涙を流してほめてくれます。
先生のことをからかったりすると「バーカ!」と照れます。
愛すべき、大好きな先生ですが、
当時はおこられないようにするのがせいいっぱい。

一生忘れないだろうな、という先生のセリフがあります。
「ニコニコしてればうまくいくと思うな!」
文化祭でやりたい脚本があって、先生にOKを出してもらおうとしたとき、
先生や生徒でいっぱいの職員室でどなられました。
今思えば、説得力のない理由を並べて「だってやりたいんですー!お願いします!」
って熱意だけでなんとかしようとしてたんですね。
とはいえ、相手は16歳の少女ですよ。
しかも私、怒ってても笑ってる系の顔なんですよ。
「いつも笑顔でえらいわね」ってほめられてきたのに・・・。
そうやって適当に切りぬけようとする私のいいかげんさ、傲慢さに、
喝を入れてくれたんですね。
こうして先生のことをいろいろ思い出すだけで涙が出てきちゃう・・・。

ちなみに。部活の標語は「理解と妥協はちがう」。女子高生的には渋いでしょ。
どうしよう。最近、妥協ばかりしてるかも
先生、天国から出てきて怒鳴るのかなあ。こわいなあ。

関係ないですが、あと数時間で日本戦です。
英気を養うために、ひと眠りします!

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